診療科からのメッセージ

消化器・一般外科

消化器・一般外科(消化管、肝胆膵の2科で編成)は、長い歴史を持つ消化器病センターをホームグラウンドとしています。 当センターは、患者中心の医療と優れた臨床医の育成、臨床に即した医学研究を行うことを目的として1965年に開設され、その翌年から卒後教育のための“医療練士制度”がスタートしました。現在の専門医制度を先取りした形の医療練士制度は、6年間の教育カリキュラムとして、日本外科学会外科専門医制度が開始されるまで受け継がれてきました。 そのため、当センターの専門医修練カリキュラムは、どのような消化器病疾患にも対応可能な専門医を育成することを目標とした医療練士制度を土台として組まれており、専攻医は“練士”と呼ばれます。

当センターは、元来、内科と外科の混成チームで診療体制を組んでおり、医局も共有しています。そのため、内科、外科を問わず練士は診断から治療まで幅広く専門性の高いスキルを修得することができます。この点が、一般的な大学病院での研修とも地域中核病院での研修とも異なる特徴です。また、センター内には、開設者である中山恒明先生の「治るのは患者さん自身、医者はその手助けをする」、「治療の場では常に患者さんの自然治癒力をいかに引き出すかを考えておかねばならない」という教えが脈々と受け継がれており、患者中心の医療の心構えを日々の診療の中で体得することができます。

専攻医は消化器系2科および必要に応じて他科もローテートし、外科学会専門医取得に必要な症例を経験します。同時にセンター内で内視鏡検査、超音波検査、レントゲン検査、病理学の基本を学びます。内視鏡や超音波検査の技術修練も可能です。また、内視鏡治療、経皮的胆道(胆嚢)ドレナージ(PTCD、PTGBD)、ラジオ波焼灼療法(RFA)なども、独立した術者を目指して研修します。さらに、患者や医療スタッフとのコミュニケーションスキルや、医療コスト、医療連携などの病院経営に関わるスキルについても徹底した指導を行い、単なる外科医ではなく、社会に必要とされる医療人に育つための指導を行います。

2021年より腹腔鏡下手術の名手である山口茂樹教授(大腸外科)と本田五郎教授(肝胆膵外科)が着任し、最新の低侵襲手術が多数行われています。低侵襲手術に興味のある方は必見です。

消化器外科医だけでなく、外科診療の基本を広く学びたい方にとって、当科は絶好の選択肢です。“百聞は一見にしかず”、是非一度、当科で研修してみてください。見学は常時受け付けています。

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