化学療法・緩和ケア科
世界的にがん患者の罹患・死亡者数ともに増加傾向にあります。このような中で治療開発による生存成績を改善するためにがん薬物療法が最も重要となっています。特に、米国においてはがん薬物療法を専門とする腫瘍内科医を目指す医学生・研修医は多く、人気のある専門領域です。しかしながら、日本では学部教育また専門医教育の体制が十分ではないために腫瘍内科医の数が不足しています。
当診療科では腫瘍内科医の教授が赴任し、がん薬物療法を専門とする腫瘍内科医の育成を臨床腫瘍学・腫瘍内科学に沿って研修できる体制を整えています。研修により腫瘍内科学の基礎となる診療の心構えや臨床上必要な知識について実践することができます。また、将来の専門医を目指す研修医は当科と連携するがん専門施設での研修の機会もあります。時間にゆとりを持ちながら知識を蓄え、臨床に生かす、また、臨床上の疑問を持ちながら研究活動を開始してみるという点では、当院での腫瘍内科学研修は適していると思います。
専門性を高めることにより多様なキャリアパスを築くことができます。臨床医・専門医として大学病院や地域の病院でがん患者と向き合うことも可能ですし、臨床研究医師としてがん専門病院や大学病院でがん治療の改善に寄与する機会もあるかもしれません。また、企業での開発において専門医としてグローバルに活躍することも可能です。また、薬事行政において日本のがん患者に安全で質の高い医療を届けること、キャリアパスを提供することも当診療科では可能です。
最後に、国内だけではなく国際的にも求められている腫瘍内科医を目指してみることは意義が高いと思います。研修を開始してから希望するキャリアパスに応じて専門性を高めることが当科では可能です。
また、働き方改革の中でプライベートと仕事を分けて研鑽を積んでいくことを重んじている医局であることを保証します。