血液浄化療法科
当科における臨床研修プログラムは、各診療科での研修において修得した診療技術と知識を基に、腎臓および血液浄化療法という専門領域における総合的医療の修得を目的としています。
血液浄化療法は、透析療法(血液透析・腹膜透析)ならびに血漿交換や吸着療法などのアフェレシスを含みます。末期腎不全に対して血液透析、血液濾過透析、腹膜透析があり、免疫異常や敗血症などに対しては血漿交換や吸着療法などがあり、治療法は多岐にわたっています。透析治療ベッド48床、1日2交代と大学病院に附属する透析室としては、国内最大規模を誇っています。当科はわが国の透析医療の黎明期から先駆的な役割を担ってきました。そのため、血液浄化療法全般の教育・研究施設として日本国内だけでなく、海外からも見学や研修に来ています。透析の診療業績においては、年間外来10,000件、入院7,000件の透析を行っており、新規透析導入は年間約100名、血漿交換や吸着療法などの特殊治療を年間約600件行っています。さらに、保存期慢性腎臓病の診療から、移植、医用工学にも診療の場を広げており、視野の広い医師およびメディカルスタッフが集まり、さらにその育成に努めています。私たちは、あらゆる血液浄化療法を用いた集学的医療を目指しています。
近年における医療技術の進歩に伴い、どのような診療科に進むにしても、透析療法あるいは特殊治療を含む血液浄化療法に携わる機会は増えてきています。多くの研修医に当科で研修していただけることを希望しております。