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内分泌内科学分野

概要

内分泌内科学分野では、どのような内分泌疾患に対しても診療を行うことができることを第一に考え、そのための症例分析、臨床研究、基礎研究を行うことができるPhysician Scientistを育成することを教育方針とします。これまでに大月が行ってきた症例分析、臨床研究、核内受容体の基礎研究(①症例分析「糖尿病薬のヒドロコルチゾン吸収遅延による副腎クリーゼ」Diabetes Care, 2013、②新たな疾患概念の提唱「クッシング症候群術後TSH不適切分泌症候群」J Clin Endocrinol Metab., 2013、「アルドステロン正常原発性アルドステロン症」 J Hypertens., 2017、③内分泌疾患診断の新たな指標「クッシング症候群診断におけるTSH ratio」Endocr J. 2018、④内分泌機能検査の新たな意義「先端巨大症のブドウ糖負荷時の成長ホルモン奇異反応の意義」J Clin Endocrinol Metab., 2019、⑤多施設共同研究によるエビデンス創出「原発性アルドステロン症における糖尿病合併の心血管疾患リスク」J Clin Endocrinol Metab., 2020、⑥核内受容体機能解析「脂肪細胞におけるグルココルチコイド受容体の意義」Endocrinology, 2019)を踏まえ、現在の内分泌疾患(特に下垂体疾患、副腎疾患)の診断・治療の問題点を明らかにし、その解決法を研究したいと考えています。研究テーマに関しては下垂体疾患、副腎疾患、核内受容体研究が中心となりますが、大学院生の希望を尊重し、その内容の臨床的意義を十分検討の上、決定します。

研究可能テーマ

1. 続発性副腎皮質機能低下症患者における至適グルココルチコイド補充量決定のための臨床指標の解明
2. 続発性副腎皮質機能低下状態でのシックデイ時のGC補充による脂肪細胞GRを介したアディポネクチン産生の意義解明
3. クッシング症候群における内分泌異常の制御メカニズム解明とその臨床的意義
4. 原発性アルドステロン症、クッシング症候群診断の新たな指標の開発
5. 日本における成人21水酸化酵素欠損症患者の実態調査(厚労省副腎ホルモン産生異常に関する調査研究班研究)

スタッフ紹介

教授・基幹分野長 大月道夫

医学研究科