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薬理学分野

概要

 薬理学分野では、ヒト心筋組織モデルや機能評価系の開発を基盤とする疾患・創薬研究、さらにはさまざまな組織・臓器に存在する線維芽細胞の臓器特異性に着目した血管新生治療法開発を行っています。また、がんの発生や浸潤、転移の機序解明に向けた研究も盛んに行っています。組織の中には多様な細胞が存在し、それらが相互に影響しあった結果が組織の機能につながることから、組織内の細胞間相互作用を一つの切り口にさまざまな生命現象を明らかにしたいと思います。さらに、そのゆがみの原因となる機序と疾患との関係性を明らかにすることで、治療薬開発につなげていきたいと考えています。
 今の医療で治すことができない患者さんを救う新しい治療法を開発し応用される未来を目指して、一緒に学び合える熱意と誠意のある若い人材が私たちの専攻分野に参加してくれることを期待しています。

研究可能テーマ

1. 組織工学技術を用いた心筋組織作製技術の開発(移植組織・創薬モデル)
2. 疾患iPS細胞を用いた心筋症の病態解明研究
3. 組織特異的線維芽細胞の機能特性解析
4. がんの転移におけるレクチン様酸化LDL受容体-1(LOX-1)の役割に関する研究
5. 腫瘍細胞-微小環境のPAR-2を介した腫瘍増悪メカニズムの解明
6. ABCトランスポーター制御因子による抗がん剤薬剤耐性発現メカニズムの解明

スタッフ紹介

教授・基幹分野長:松浦 勝久
専門領域:循環器内科学、心不全、心血管組織工学

医学研究科