医学部

消化器内視鏡科

概要

消化器内視鏡科は、診療支援部門として内視鏡検査による診断と治療を行っています。中央検査部内視鏡室として、上部消化管(食道・胃・十二指腸)内視鏡検査は年間11,000例、大腸内視鏡検査は5,500件、内視鏡的胆道膵管造影検査600例ほか、小腸内視鏡検査や超音波内視鏡検査も多数行っています。治療内視鏡は、ポリープや早期がんの内視鏡的切除術、食道胃静脈瘤の硬化療法や結紮術、総胆管結石の採石術などを中心に年間約1,000例の実績があります。昨今の消化器内視鏡領域の進歩は目覚ましく、病理組織像に迫る画像強調観察や外科手術さながらの粘膜下層剝離術が当然のように行われています。当院の症例数は国内有数であり、先進的な機器を導入し、迅速で正確な診断を行い、病態に応じた適切な治療を選択しています。特に、重症例や治療困難例の紹介患者さんも多く、各分野の専門家が、その経験を生かし診療に従事しています。また、内科、外科およびコメディカルと連携し、チーム医療を実践し、安全で質の高い内視鏡診療をモットーに診療に当たっています。
 

教育内容

1. 初期臨床研修医、後期臨床研修医は、まず、上部消化管内視鏡検査を中心に内視鏡シミュレータを用い内視鏡の基本操作を修得し、その後、指導医の下、実際の検査を担当し、観察方法や診断を習得する。また、学内外の症例検討会、研究会に参加する。本学および関連施設で、一定以上の上部消化管内視鏡検査を経験した者は、大腸内視鏡検査、ERCPの研修を行う。次いで、治療内視鏡の手技(止血術、粘膜切除術など)を経験し、画像強調観察や超音波内視鏡検査も習得する。日本消化器内視鏡学会専門医を取得する。

2. 医学部学生教育として、視聴覚資料を用いた講義、内視鏡シミュレータによる実習を行っている。さらに、外国人研修生、女性医療人キャリア形成センター女性医師再研修部門の研修生の指導を行っている。

研究内容

1. 食道がんの診断と治療
2. 胃がんの診断と治療
3. 門脈圧亢進症、食道胃静脈瘤の血行動態診断と治療
4. 消化管出血、薬剤性消化管障害の臨床研究
 

スタッフ紹介

教授
野中 康一
専門領域
上下部消化管内視鏡診断および治療(特にESD)

講師
岸野 真衣子
専門領域
上部消化管疾患

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