循環器小児・成人先天性疾患科
概要
循環器小児・先天性心疾患科は、心臓、血管など循環器系疾患の診断と治療をはじめ、生活指導、遺伝相談、心カテーテル治療を含む内科治療などを提供し、その後の経過をケアするところです。生まれつきの心臓病(先天性心疾患)を中心に、川崎病、心筋疾患、不整脈、心臓の感染症、血圧異常などが対象となります。患者さんは、生まれる前の胎児期から始まり、
新生児期、乳幼児期、小児期、青年期、成人期まで網羅し、先天性心疾患の患者さんの一生を診る生涯発達心臓病学の創成を目指しています。わが国ではもちろん、世界でもレベルの高い心臓病治療施設として、広く患者さんが集まる施設であり、心臓血管外科、循環器内科、麻酔科、母子総合医療センター、小児科、神経精神科、放射線腫瘍科、画像診断・核医学科など関連各科と連携し、患者さんを包括的に診療いたします。当科では、「世界最高の医療、最も安全な医療」のスローガンの下、診療体制の充実を図っています。
教育内容
質の高い診療と研究を実践しながら、小児循環器医を育てる研修プログラムを目標としています。心異常を持つ胎児から、成人期に達した患者まで診察し、多岐にわたる疾患について、形態診断、病態生理診断、予後診断などの診断学、薬物治療およびカテーテル治療などの内科系治療学を研修できます。心エコー、CT、MRIなどの非侵襲的な診断法から、心臓カテーテル検査、カテーテル治療まで研修し、循環器小児科専門医として育っていくことができます。日本小児科学会専門医の他、日本小児循環器専門医、日本循環器学会専門医の取得が可能です。研修についての詳細は当科ホームページをご参照ください。
レジデントに関わる週間予定
申し送り |
月〜金 7:50, 17:00 土12:00 |
カテーテル検査・治療 |
月〜金2〜3例/日 |
成人先天性心疾患グループ回診 |
月 9:00〜10:00 |
抄読会 |
月 17:30〜18:00 |
心臓血管外科とのカンファレンス |
火 18:00〜19:00 |
教授回診 |
水 9:00〜10:00 |
産科との合同カンファレンス |
水(第1)17:00〜18:00 |
エコーカンファレンス |
水 19:00〜20:00 |
カテカンファレンス |
金 18:00〜18:30 |
小児循環器科カンファレンス |
金 18:30〜20:00 |
研究内容
臨床研究
先天性心疾患におけるトルバプタンとトリクロルメチアジドの効果比較
フォンタン循環に対するシルデナフィルの効果
フォンタン循環における血清TGFβの臨床的意義
フォンタン術後遠隔期に関する予後調査
フォンタン術後遠隔期の血栓形成に関する調査
ファロー四徴症術後の再手術に関する疫学調査
基礎研究
先天性心疾患の解剖学(約4000例の心疾患標本を完備)
心臓発生(冠動脈、房室弁、流出路形成など)
分子遺伝学(LQT、IPAH、心筋症などの遺伝子解析)
iPS細胞を用いた心臓疾患の病態解明
スタッフ紹介
- 准教授
-
稲井 慶
- 専門領域
- 循環器小児科一般
成人先天性心疾患
運動循環生理学
遺伝子異常
心臓発生の
分子生物学
- 講師
-
石戸 美妃子
- 専門領域
- 先天性心疾患
心筋症
心不全
心臓移植