医学部

形成外科学分野

概要

形成外科は体表面を覆っている皮膚軟部組織(皮膚、脂肪、筋肉、神経)の障害を治療対象としていますが、とくに顔面では皮膚軟部組織の損傷だけでなく骨折も対象としています。したがって、以下のような幅広いジャンルの治療技術を提供しています。
 
1)指切断、やけどなどの体表面の外傷に対する緊急手術
2)唇顎口蓋裂、小耳症などの先天異常に対する段階的手術計画
3)頭頚部癌や乳癌など悪性腫瘍切除後の組織欠損に対する顕微鏡下に微小血管吻合を伴う遊離組織移植による再建手術
4)瘢痕(禿髪を含む)に対する組織拡張器(ティッシュエキスパンダー)を用いた再建手術
5)あざやしみなどに対するレーザー治療
6)頭蓋顎顔面外科におけるシミュレーション手術とチーム医療
7)下肢静脈瘤や深部静脈血栓症の診断と治療
 
また、形成外科は精神外科とも言われ、20年間気に病んでいた傷跡を形成外科的に治療して、性格が明るくなり、前向きの姿勢で社会に出ることができるようになったと外来で報告される患者さんも少なくありません。

教育内容

  • 医療練士研修カリキュラム(初期臨床研修修了後5年間)
1,2年目  大学病院において形成外科病棟での研修、外来研修、手術研修)。
3-5年目  手術研修を主体とした臨床修練を実施し、形成外科の専門的知識、技術の獲得に努める。
5年目には日本形成外科専門医受験資格を得る。

研究内容

1:遊離組織移植後の血行動態変化
2:組織工学を利用した新しい移植組織の作成
3:頭蓋顎顔面外科におけるシミュレーション手術
4:下腿難治潰瘍における微小循環の解明
5:血行動態から見た慢性静脈不全症重症化の解明
6:深部静脈血栓症に関する臨床研究
7:先天性血管奇形の新しい分類法の確立
8:陰圧創傷閉鎖法の創傷治癒促進効果に関する臨床研究
9:超早期手術法による熱傷治療の臨床研究
10:培養表皮細胞シートの作成およびその基礎研究

スタッフ紹介

教授・基幹分野長
櫻井 裕之
専門領域
熱傷
再建外科
形成外科一般

准教授
松峯 元
専門領域
乳房再建、頭頸部再建、顔面神経麻痺

准教授
新美 陽介
専門領域

講師
此枝 央人
専門領域
血管腫・血管奇形
慢性静脈不全・深部静脈血栓
創傷治癒

講師
森田 尚樹
専門領域

講師
長谷川 祐基
専門領域

医学部