透析準備手術

バスキュラ・アクセス作成

血液透析を行うには1分間に約200mlの血液をダイアライザーに循環させる必要があります。これだけの血液量を確保するため、血管を作成する手術が必要です。

1.内シャント作成

手首近くの腕の動脈と静脈を手術でつなぎ合わせることにより、血管を太くします(図)。局所麻酔で約1時間程度の手術です。内シャントは手術後2週間ぐらいたってから使用することが望ましいので、計画的に手術を行います。

透析準備

手術後に注意すること:たくさんの血液が腕の表面の血管に流れるので、その流れを妨げないようにします。具体的には、肘を長時間曲げない、腕枕をしない、手術した腕を下にして寝ない、などの注意が必要です。

2.動脈表在化作成術ならびにグラフト作成術

作成する血管の種類は心臓の機能や血管の状態によって、上腕動脈を表在化する方法(動脈表在化作成術)や人工血管を移植する方法(グラフト作成術)が選択されることもあります。


腹膜透析カテーテル挿入

1.腹膜透析用カテーテル挿入術

腹膜透析用カテーテルを挿入する手術を行います。手術後すぐに腹膜透析を開始する場合もありますが、最近は、注入した腹膜透析液が漏れないように、手術の傷が修復してから透析を開始するために、腹膜透析用カテーテルの先端を皮下に埋め込んでおく手術(カテーテル挿入術SMAP法(図))を行います。 全身麻酔で約2時間程度の手術です。

透析準備