腎エコー・画像検査
腎臓病の原因、病状を調べるための検査には腎臓の超音波(エコー)検査、腹部単純レントゲン検査、コンピュータ断層撮影(CT)、核磁気共鳴装置(MRI)、経静脈性腎盂造影(IVP)、アイソトープ検査、腎臓血管造影検査などがあります。
1.腎臓超音波(エコー)検査
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体の表面から超音波が出るプローべをあてて、腎臓の形、大きさ、内部の病変(結石、腫瘍、嚢胞の有無)を観察します。痛みを伴わず、検査時間も短い(約10分)ため、よく行われます。
2.腹部単純レントゲン撮影
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レントゲンで腎臓、尿管、膀胱が入るように腹部を撮影します。大まかな腎臓の位置、大きさ、形がわかります。また尿路結石が写ることがあります。
3.コンピュータ断層撮影(CT)
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X線を使って身体の断面を撮影する検査です。 造影剤を使用すると、より鮮明に血管や腎臓内部の様子がわかります。 検査時間は約20分です。
4.核磁気共鳴装置(MRI)
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CTと同様に断面を撮影する検査です。造影剤を使用しなくても、撮影方法によって、さまざまな画像が得られます。検査時間は約30分です。体内に金属が入っていたり、閉所恐怖症のある場合は、検査できません。
5.経静脈性腎盂造影(IVP)
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静脈に造影剤を注射して、造影剤が腎臓を通って腎盂、尿管、膀胱に流れていく様子をX線で数枚撮影する検査です。検査時間は約30分です、腎臓、尿管、膀胱の形、機能がわかります。癌や結石などの診断に有用です。
6.アイソトープ検査
腎臓に関するアイソトープ検査にはレノグラムと腎シンチグラムがあります。 レノグラムは左右の腎臓それぞれの機能を評価するために行います。 腎シンチグラムは尿路感染症、膀胱尿管逆流症が腎臓に悪い影響があるかどうかをみる検査です。
7.腎血管造影法
大腿部の動脈からカテーテルを挿入し、腎動脈に造影剤を直接注入し、腎臓の血管をX線撮影する検査です。検査は1時間程度かかります。腎臓の血管に狭窄などの異常が疑われる時、腎臓に腫瘍が疑われる時などに行います。