老年看護学
老年看護学では高齢者の意思を尊重し、その人らしく健やかに老いることができるように援助する事を目指しています。そのために、看護者には高齢者個々の身体・生活機能を維持しながらその人のニードを把握し、予測的に対応する事が求められます。また、高齢者にとって家族の存在は重要であり、家族を含めて看護する視点が欠かせません。さらに、医療はもとより、保健、福祉との調整能力が必要となります。これら高齢者に対応する実践能力を獲得するため、加齢に伴う心身の変化のプロセスと生活への影響の多様性を学習し、高齢者の看護について東京女子医科大学病院、高齢者専門病院、地域中核病院での実習を行う。
老年看護学の研究としては健康な高齢者のQOL、在宅で療養する高齢者と、その家族の問題、周手術期・リハビリテーション・終末期看護などの探究を行っています。
教科目
老年看護学概論
老年看護の目標を知り、老年者の身体的、心理的、社会的特徴とそれらが統合された生活を理解することによって、健やかに老いる老年者の多様性を学びます。さらに老年者を取り巻く家族や地域社会との関係性や社会システムについても考えてゆきます。
老年看護学各論
老年期に特有な健康障害や症状への専門的な看護援助を学び、老年者の健康状態を維持、増進するための保健・福祉・医療の活動を理解し、老年者に対するより良い看護と看護に期待されている能力について考えます。
老年看護学実習
急性期に対応した医療機関に入院している老年者とその家族の看護に必要な基礎的実践能力を養うとともに、自己の老年看護観を深めます。