東京女子医科大学

　東京女子医科大学看護学部は、「至誠と愛の精神に基づき医療を行う人材を育成するとともに、女性の社会的地位の向上と経済的自立を目指す」という創立者吉岡彌生先生の志を受け継ぎ、これを教育の基本理念としています。

　本学の看護教育は90年に及ぶ歴史があり、その教育理念は建学の精神に基づき、変動する社会情勢の中でも看護の役割を認識し、責任を自主的に果たしうる看護実践者の育成を目指しています。女性医療人として様々なライフイベントを体験しながらも、人間性豊かな女性リーダーを輩出することを願って教育しております。
　看護職は、とくに看護基礎教育の学部生のときだけでなく、資格を取得したのちも、一生涯をとおして、学修し続けていくことが求められます。そのような姿勢を培うため、本学部では、独自の「キャリア発達論」を縦断的に学ぶ機会があり、学生は自らの卒業後も含めたキャリアを展望することを低学年のうちから習慣化することができます。

　本学の河田町キャンパスでは、2020年4月に医学部と看護学部を融合した新校舎、弥生記念教育棟が完成しました。本校舎において、私たちは多彩な教育プログラムを進めています。シミュレーション教育を体験できる看護学実習やテュートリアル・カンファレンスルームの活用、併設の東京女子医科大学病院で将来のチーム医療の実践に向けて医学部との協働教育の推進等です。学生が主体的に学ぶ基礎的な能力を養うためアクティブラーニングを行うとともに、コロナ禍に急速に発展したLMS（Learning　Management System）によるICT教育を活用しています。さらに、国内のみならず、ハワイパシフィック大学やアルバーノ大学、韓国梨花女子大学の提携校との国際交流にも力を注いでいます。

　このような特殊ある教育プログラム・教育環境は、学生の豊かな人間性と柔軟な思考力を養い、看護の基礎となる知識・技術を身につけて社会に貢献できる人材につながると考えております。それは、同時に現代社会において、先進医療と地域医療の連携を通じて、不確かな状況にも即応できるという社会の要請に応える看護職の育成でもあります。
　さらに、卒業後、看護学を極め、研究者、教育者、助産師、専門看護師、ナースプラクティショナーの高度実践看護師を目指す方には、併設する大学院看護学研究科に進学する道も開かれています。

　私たちは、今後も看護学部の魅力を発信し続け、至誠と愛の理念のもと本学の教育、研究がさらに発展するように努めてまいります。自らの能力を高め、問題を解決していこうとする意欲のある学生に入学していただき、本学での可能性が広がる学修を歓迎いたします。