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じゅうかくしゅよう

縦隔腫瘍

縦隔腫瘍は、縦隔に発生する腫瘍の総称で、発生部位により上縦隔、前縦隔、中縦隔、後縦隔腫瘍に分類されます。発生年齢も様々で、発生母地によって良性、悪性を含め多くの種類があります。疫学的に最も多い腫瘍は胸腺腫で概ね縦隔腫瘍の4割程度を占めますが、それ以外に良性腫瘍としては胸腺嚢腫、心膜嚢腫、良性神経原性腫瘍などがあり、悪性腫瘍としては、胸腺癌、悪性リンパ腫などが挙げられます。

悪性リンパ腫を除いた縦隔腫瘍の標準治療は外科的切除です。当科では年間30例程度の縦隔腫瘍症例を手術しており、その9割程度を低侵襲な胸腔鏡下に施行しております。胸腔鏡下縦隔腫瘍手術のメリットとしては、胸腔鏡下肺癌手術と同様に、傷の小ささといった整容的面以外に、術後疼痛の軽減、入院期間の短縮が見込めます。

それ以外の症例では腫瘍の大きさ、周囲への浸潤などに応じて胸骨正中アプローチ、経胸骨柄アプローチなどを使い分けており、例えば上大静脈浸潤症例などでは必要に応じて上大静脈人工血管置換術なども施行しております。

2012年からは、縦隔腫瘍に対してロボット支援装置(Da Vinci Surgical system®)を用いた手術を開始し、2018年4月よりロボット支援下縦隔腫瘍摘出術を保険診療で開始しております。

〒162-8666 東京都 新宿区 河田町8-1 
tel : 03-3353-8111(大代表)
東京女子医科大学病院
呼吸器外科(東京女子医科大学 呼吸器外科学講座)

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