修了式挨拶
研修医だより:初期臨床研修を終えて <修了式修了生挨拶>
平成28年4月採用
初期臨床研修医第13期生
佐々木 優
初期研修医としての2年間が早くも終わろうとしています。見慣れた同期達の顔が入職当時よりも力強く引き締まった様に感じられるのは皆も同じことでしょう。
私は4月から救命救急センター配属となり、不安な気持ちの方が大きかったのを覚えています。一刻を争う状況にも関わらず、自分の出来ることの少なさ・無力さを痛感する日々でした。「皆通ってきた道だから大丈夫。気負わずに質問しなさい。」と声をかけてくださる先生方の存在は逞しく、医師としての基本的な心構えや考え方を学ぶ上で大きな存在でした。また、患者さんと接していく中で医師としての自覚が芽生え、疾患や治療方針に関する知識が深まったと感じています。
2年生の中盤頃から病院の改革の一端として、内科合同当直が開始されました。研修していない科・知らない病棟の管理をすることに対して大きな戸惑いを隠せませんでした。しかし、それは研修医だけでなく上級医の先生方も同様であったことと思います。現在の内科専門医は内科全般を研修し、管理できた上で専門科に進むという大きな制度の転換期にさしかかってきています。医師となった以上、また高度なAIが進歩しつつある現状で、専門分野の疾患だけ診られればいい。という考えではいけない、と危機感も同時に感じました。複数の診療科を把握し、知識を深めなければならないことは容易ではないと実感しましたが、内科医を目指す私にとって今後必要となってくる基盤を経験でき、大きな糧になったと思います。
医師としてスタートしたこの2年間にはいつも、かけがえのない同期の存在もありました。優しい個性溢れる13期生の中で生活したからこそ、お互いに知識を深め合い、協力し、切磋琢磨して、成長できたのではないでしょうか。それぞれの専門領域に心強い同期がいることは、これからの一生の財産になるはずです。
まだ医師としては未熟な存在ではありますが、研修医時代に感じたことや緊張感を忘れずに、精進していきたいと思います。
最後に、温かくご指導くださいました先生方、職員の皆様に心より感謝を申し上げます。2年間本当にありがとうございました。
初期臨床研修医第13期生
中条恭子
春らしい暖かな日差しを感じられる季節となりました。
本日2018年3月30日、私達は初期臨床研修医第13期生として46名全員で研修修了式を迎えました。誰一人欠けることなく無事にこの日を迎えられたことを、大変嬉しく思います。
国家試験に合格した喜びも束の間、2週間のオリエンテーションを経て、初期臨床研修を開始しました。学生時代に沢山の医療知識は頭に入れたつもりでも、処方オーダーや血管確保といった初歩的なカルテ操作や手技に苦戦し、患者さんの容体変化にいざ直面すると頭が真っ白になりました。「これはどうすればいいですか」と上級医の先生に質問しなければ動けない自分に不甲斐なさを感じることもありました。不器用な自分には一生何もできないかもしれないと悩むこともありました。しかし、そうした時には多くの同期や上級医の先生に励ましていただきました。時にはメディカルスタッフの皆様にも支えていただき、徐々に業務に慣れていきました。2年目になるとそれぞれの希望診療科を踏まえた選択研修も始まり、新たに加わった1年目の研修医の先生と共に切磋琢磨しながら研修を進めてまいりました。
2年目の夏からは内科合同当直が始まり、当直体制の変更に戸惑いもありましたが、そうした日々も頑張ってこられたのは、お互いを高め合える仲間の存在があってこそだと感じています。
これまで、家族や友人を始めとした多くの方々に支えられ、私達は医師の道に進むことができました。4月からいよいよ専門医としての第一歩を踏み出していきます。お世話になった方々に少しでもご恩を還元できるよう、今後も謙虚な心で精進していく所存です。
最後になりましたが、私達の声に耳を傾け、懇切なご指導ご支援を賜りました卒後臨床研修センター長の川名正敏先生、研修アドバイザーの吉永先生、井野先生、私達がより円滑に研修を修了できるよう常に尽力くださいました卒後臨床研修センターのスタッフ皆様、各診療科の指導医リーダーを始めとする諸先生方、メディカルスタッフの皆様に、この場を借りてご挨拶させていただきたいと思います。 2年間本当にお世話になりました。心より感謝申し上げます。