教育の特色

教育理念・教育目的・教育目標

看護学部の教育理念

本学部は「女性の社会的地位の向上と経済的自立を目指すと共に、至誠と愛の精神に基づき医療を行う人材を育成する」という創立者吉岡彌生の趣旨を受けつぎ、これを教育の基本理念とする。
本学部における教育は学生が自ら学び成長しようとする向上心を側面から支援することであると考える。それは、学生一人一人の個性を尊重する教師と、自ら学ぼうとする学生との真剣な相互作用の過程において創られるものである。

看護学部の教育目的

本学部は、建学の精神に基づき、変動する社会情勢の中で看護の役割を認識し、責任を自主的に果たし得る看護実践者を育成する。すなわち、いかなる状況下においても、医療倫理を遵守し、至誠と愛の精神に基づいて行動できる看護職者としての基礎を確立することを目的とするものである。
さらに、本学部の教育は、看護の専門性を追求し、看護学の発展に寄与できるための基礎を養うものである。

看護学部の教育目標(2020年度入学の23回生から)

看護はあらゆる健康のレベルにある人々を対象とし、それらの人々の健康レベルの向上を目指して援助を行うものであり、この援助活動は、人々の生活を尊重し、人間理解に根ざした関係を基盤として、継続的に行われるものである。
したがって、多様性を受入れ、国際的視野で活動できる豊かな人間性を育成し、社会で生きる人間力を育むことを重視する。
また、最先端医療を提供する「高度医療」と生活の基盤となる「くらしの場」における看護の知識・実践の基盤の育成をし、看護科学の実践力を育むことも重視する。そして、人・組織をつなぐ組織力を養い病院内のチームケアのみならず、地域の多職種と協働できることを目指し、専門職性の基盤となる研究能力と主体的学習能力や自己成長力を育むことを大切にする。

本学部は以下の教育目標を掲げる。

  1. 豊かな人間性を育み、生活者としての人間を理解する基礎能力を有する。
  2. 多様な価値観を受容し、国際的な視野に立って思考・活動できる基礎能力を有する。
  3. 人間を成長発達する存在として捉え、看護学に基づき系統的に理解し、健康維持・増進・回復、疾病予防と回復にむけて働きかける能力を有する。
  4. 看護の基本技術を身につけ、人間関係の基盤形成と科学的思考に基づいた看護実践能力を有する。
  5. 地域における保健・医療・福祉・教育等の関係者と連携し、チーム医療を主体的かつ協調的に担う能力を有する。
  6. 看護学に必要な研究の基礎能力を身につけ、現状の課題を発信する能力を有する。
  7. 専門職としての倫理観や自己の能力を評価し、女性医療人として生涯発達しつづける能力を有する。

第1学年教育目標

  1. 人間関係を築く基礎を学び、生活者としての人間を理解する。
  2. 他者との関わりから自己の能力を評価し、主体性を育む。
  3. 人間を成長発達する存在として捉え、看護の基礎的な理論および技術を学ぶ。
  4. 女性医療人としての心構えを学ぶ。

第2学年教育目標

  1. 人間の健康状態を地域包括的にとらえる基礎を理解する。
  2. さまざまな発達段階や健康レベルに応じて、看護活動の基礎となる知識・技術を学ぶ。
  3. 人々の生活を援助する理論を理解し、疾病を持つ人への看護を実践する。
  4. 多様な価値観を学び、国際的な視野に立って思考する。
  5. 専門職としての倫理観を学ぶ。

第3学年教育目標

  1. さまざまな発達段階や健康レベルに応じた対象者へ、科学的思考に基づいた看護を学ぶ。
  2. さまざまな対象者へ主体的に看護過程を展開して実践をする。
  3. 多様な健康状態の人と関わり、自己の看護観を深める。
  4. 地域における保健・医療・福祉の連携を想定し、チーム医療を主体的かつ協調的に担うこと学ぶ。
  5. 看護学に必要な研究の基礎的知識・態度を学ぶ。

第4学年教育目標

  1. 広範な知識を統合し、専門職として科学的思考に基づいた看護実践能力を有する。
  2. 地域における保健・医療・福祉・教育等の関係者と連携する能力を有する。
  3. 国際的な視野で思考・活動できる能力を有する。
  4. 看護学に必要な研究の基礎能力を基盤に、現状の課題を発信する能力を有する。
  5. 専門職としての倫理観を有し、女性医療人としての自己の方向性を探究する。

教育環境

東京の中心新宿区にある河田町キャンパスで授業が行われます。ここでは百年余の歴史を有する東京女子医科大学病院を中心に、先進的な医療を受ける人々に対する看護を学ぶほか、各専門的領域にわたる豊富な教育陣による講義・演習、多方面の実習施設での少人数制による実習を通して、専門的な看護の学習を深めていきます。