東京女子医大医総合診療セミナー案内seminar
東京女子医総合診療セミナー (毎月開催・原則第1水曜日19:00~20:30)
『東京女子医科大学総合診療科では「女子医大総合診療セミナー」と題し、総合診療・プライマリ・ケア領域に関連した勉強会を毎月開催いたします。日々の臨床に直結するトピックを厳選し、
- 気軽に、簡単に知識のアップデートができること
- 地域医療連携のためにお互いの顔が見える会になること
を目指しています。全国から有名講師の先生方も招聘予定ですので、ぜひお気軽にご参加下さい。
なお、必ずではございませんが、日本プライマリ・ケア連合学会の生涯学習単位が付与されます。
対象
総合診療に興味のある全ての医師・学生・コメディカルの皆様
日時
毎月開催。原則、第1水曜日の19:00から
参加費無料・事前登録必要
コロナの影響の為、zoom開催
zoomURL:https://zoom.us/meeting/register/tJ0sdOivrjgvH9GuU4_0Jhd5RH2Ouwjk5Axk
今後開催予定のセミナー
2024年12月4日(水曜日) 19:00~(1時間半) |
方法:ZOOMにて 演者:藤田医科大学国際交流センター・グローバル家庭医療教育学講座 特任教授 佐野 潔先生 演題:「家庭医とグローバルキャリアー世界は家庭医を必要としているー」 ただ単なる総合診療ではなく医療全てを総括する家庭医は、人を診て、家族を診て、地域を診て、国を診て、世界を診ます。日本の地域医療からグローバルには国連職、WHO職、海外医療、海外邦人医療、外国人医療まで幅広く活躍することができます。さらにローカルにはスポーツ医学、女性医療、思春期医療、老人医療、臨床疫学、医療マネージメントなど横切りの医療にもその力を発揮します。今後、医師として最大の貢献ができる専門医としての家庭医はますます増加していきます。家庭医のなすべき仕事は、眼前の医療のみならず世界の人々の健康保持の観点からグローバルな医療に至るまで、幅広い視野で考えていかねばならない時代が来ています。 未だに米国では臓器専門医による医療費の高騰、また英国では無料医療による過剰受診など様々な問題がありますが、家庭医を中心とした医療を強化することで改善しよとしています。日本においても遅ればせながら、家庭医としての質の高い医療を普及させることで、過剰医療・過剰紹介を減らして医療費を節減し、不要受診を減らすべく国民の医療リテラシーを高めるなど、そういった方向で厚労省も動き出し、さまざまな既得権者の圧力を押し返しながら改革を図ろうと苦戦しています。これからの時代では、狭い分野の専門医による片手間家庭医療 開業は、専門医研修と認定証を持った質の保証のされた家庭医療専門医で置き換えられていきます。今こそ、皆さんには10年・15年先を見越して、家庭医療の専門研修をうけ将来を担う時代のパイオニアになっていただきたいと考えます。 ミクロの視点のみで家庭医療を理解するのではなくマクロの視点で家庭医がどれだけ世界に貢献できるか、いわゆるGlocalな視点で皆様と考えてみたいと思います。 今回のお話では、ただ単なる総合診療ではなく全科を診る家庭医療の家庭医療たるアプローチと家庭医のキャリアについてお話ししたいと思います。 |
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これまで開催されたセミナー
2022年7月6日(水曜日) 19:00~(1時間半) |
方法:ZOOMにて 演者:東京女子医科大学総合診療科 教授:竹村 洋典 演題:「日本の医療の現状と将来の問題点 ―どのように乗り切るか―」 日本は長らくの夢、長寿社会を達成しましたが、問題点がないわけではありません。それをどのように乗り切るか、エビデンスをもとに総合診療医の視点から赤裸々に解説いたします。ご視聴いただければ、現状や将来の方向性がすっきりとされると思います。ご期待ください。 |
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2022年8月3日(水曜日) 19:00~(1時間半) |
方法:ZOOMにて 演者:恵寿総合病院 診療部副部長/家庭医療科医長 伊達岡 要 先生 演題:「症候学・診断学の教科書の目次にない女性診療」 「月経困難症が女性のQOLを損ねている」「産後のメンタルヘルスケアが大事」など、 世間への訴えはよく見かけます。しかし不思議なことに、あれだけ出版される症候学・診断学の教科書には、ここ数年出版されている優れたものであっても、女性の commonな訴えを取り扱ったものは稀有です。裏を返せば、ちょっと知っておくだけで解決できることや患者さんから喜ばれる事が増えます。 本セミナーでは、女性患者さんのライフステージに沿い、その時々の考え方をご紹介します。 皆様を訪れる女性患者さんのトラブル解決にお役立てば幸いです。 |
2022年9月7日(水曜日) 19:00~(1時間半) |
方法:ZOOMにて 演者:東京女子医科大学総合診療科 教授 竹村 洋典 演題:「知らないと大変なことになる!?医療面接の極意!」 日本には日本の診療に必要な医療面接があります。これまで医療面接を1,000以上録画してそれを解析してきた竹村だからこそ、明らかになった日本固有のエビデンスです。そのエビデンスを用いて、身体疾患を明らかにする方法、精神疾患を明らかにする方法、患者満足度を向上させる方法、患者中心性は本当にいいの?、そして表情、音声、その他の非言語コミュニケーションの使われ方、使い方、その他さまざまな角度から効果的な医療面接を熟説します。これを知らないと、大変なことになるかも・・・。そしてこの極意を知ると、皆様の今後の医療が大きく変わるかも・・・。ご参加、お待ち申し上げます! |
2022年10月5日(水曜日) 19:00~(1時間半) |
方法:ZOOMにて 演者:千葉大学大学院医学研究院診断推論学 教授 生坂 政臣 先生 演題:「医学生のための病歴診断」 卒前教育で学ぶ機会が少ない病歴診断について、その重要性とコツやピットフォールを学生さん向けに平易に解説します。 |
2022年11月2日(水曜日) 19:00~(1時間半) |
方法:ZOOMにて 演者:福井大学医科(医系診療部門)救急総合診療部 教授 林 寛之 先生 演題:「総合診療医に絶対に必要な救急の知識unsuspected killer in Primary Care」 歩いてくる患者の0.2-0.7%はとんでもない重症です。 疑わないと見逃してしまう疾患の非典型的主訴を知っておくことで、患者さんも安全、プライマリケア医も痛い目に合わなくてすみます。 特に高齢者は非典型例で来院することが多く、「痛みがあるはずなのに痛みを訴えない」「発熱するはずなのに発熱がない」「なんとなく意識が悪い」などと不定愁訴のような形でやってくる。訴訟例を鑑みながら、どうアプローチしたらいいのか切れ味のいい先入観を持って、「これはおかしい」と気づく勘のよりどころを日頃から鍛えておきましょう。 |
2022年12月14日(水曜日) 19:00~(1時間半) |
方法:ZOOMにて 演者:東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科 医歯理工保健学専攻健康支援口腔保健衛生学 教授 樺沢 勇司先生 演題:「総合診療に役立つ歯科の基本-歯科医師、歯科衛生士との連携のために-」 実際のところ、糖尿病や感染症疾患、がん診療などで歯科との連携は大切なことは分かっているが、歯科の教育は受けていないため、口腔内診察は不安で自信が無い。具体的に口腔疾患の診療にどんなメリットがあるのかよく分からない。歯科と連携したいけど、同じ病院内でないと知り合うきっかけが無い。どうやってきっかけを作ったらよいか分からないなど、歯科についてのさまざまな不安や疑問にできる限りお答えしたいと思います。歯科の基本知識の最新から、病院や地域における口腔健康管理についてまで、総合診療医として知っておいていただきたい内容についてお話しします。 |
2023年1月11日(水曜日) 19:00~(1時間半) |
方法:ZOOMにて 演者:社会医療法人清風会 岡山家庭医療センター (奈義・津山・湯郷ファミリークリニック)所長 松下 明 先生 演題:「家族志向のプライマリ・ケア-患者家族との関わりが上手くなるコツ-」 医療を提供する上で、患者家族との関わりを抜きにすることは難しいものです。 乳幼児の予防接種、高齢者の受診同伴、悪性疾患の診断時、急変に備えたACPなど。 場面によっては患者家族との関わりが難しいと思うことはないでしょうか? 米国ロチェスター大学の家庭医・家族療法家のグループが提唱している方法論を活用して、患者家族との関わりが楽になり、お互いのストレスを減らしながら、満足度が高まる技をお伝えできればと思います。 明日から家族と向き合うことが楽しくなるセッションを目指します。 |
2023年2月1日(水曜日) 19:00~(1時間半) |
方法:ZOOMにて 演者:京都大学大学院医学研究科 健康増進・行動学分野 客員研究員 マインドフルCARE 代表 岸本 早苗 先生 演題:「自分を見つめ、いたわるマインドフルネスとセルフ・コンパッション~医療の質向上、燃え尽き予防に資する心のありか~」 医療の質・患者安全の向上にも資するものとしての東洋の知恵「マインドフルネス」と「セルフ・コンパッション(自分への思いやり)」について、エビデンスや基本的な考え方をお伝えします。 米国ではプライマリケア医の燃え尽きの高まり、ワークライフバランスの低下が報告されています。 そして、医療従事者の心の健やかさは、医療の質・安全に影響します。 プライマリケア現場でマインドフルネスやセルフ・コンパッションのアプローチが一つのツールとしてより広まっていくことを願い、患者さんへの臨床応用と、医療者自身のセルフケアの両面からご紹介します。 |
2023年3月1日(水曜日) 19:00~(1時間半) |
方法:ZOOMにて 演者:機能強化型認定栄養ケア・ステーション 地域ケアステーション はらぺこスパイス 奥村 圭子 先生 演題:「地域保健、地域医療における在宅管理栄養士の支援と役割~栄養診断を用いた遠隔栄養ケアとその効果~」 地域包括ケアシステム、その深化系である地域共生社会における 健康寿命の延伸、生活の質の向上のための「食や栄養」の基本的な考え方をお伝えします。 日本の社会的な食の問題は、コロナ感染症予防対策、少子高齢化、 社会的孤立、社会的貧困などが影響し高齢者のみならず全世代的に食の支援が必要とされています。 これらの食の問題は生活習慣病や低栄養、フレイルなど人々の健康寿命にも影響します。 健康不明な人に対する地域医療や地域保健の現場における遠隔栄養ケアの方法やその効果、 そして、医療機関や専門職との連携方法、人材育成についてご紹介します。 |
2023年4月5日(水曜日) 19:00~(1時間半) |
方法:ZOOMにて 演者:東京女子医科大学総合診療科 竹村 洋典 演題:「臨床家が知っているべき疼痛から診断に迫る方法―腹痛、腰痛、全身痛、などなど―」 "痛み"といっても、様々な種類があります。その種類を明らかにすることで、その診断名を明らかにできることが少なくありません。 さらに、これら各々の疼痛には、各々の治療があります。これを間違えるといつまでたっても疼痛は軽減せず、患者の満足は得られません。 今回の講演をお聞き下されば、疼痛のマネジメント方法が手に取るようにわかり、疼痛の診察を楽しめるようになります。 |
2023年5月10日(水曜日) 19:00~(1時間半) |
方法:ZOOMにて 演者:東京女子医科大学総合診療科 竹村 洋典 演題:「プライマリ・ケア医が知っておくべきメンタルヘルスケアのすべて」 プライマリ・ケアでよく遭遇するうつ病と不安障害、そして不眠症を今回は取り上げます。20人に1人がうつ病の時代、うつ病患者の6割は内科医を訪れています。 中年層の死因のトップが自殺となっている今日、内科医がそれをどうやって発見し、どうやって対応するかが重要です。 うつ病診断のポイント、さまざまな薬の使い方、そしてプライマリ・ケアで実施可能な精神療法の仕方など、わかりやすく説明します。 また、不安障害もプライマリ・ケアではよく遭遇する疾患です。今回は、その中でパニック障害、社会不安障害などに焦点を当ててその診断や治療について、その診療のコツをお伝えします。 さらに多くの患者さんは不眠を抱えています。このとてもコモンな病気もマスターする必要があるでしょう。 ご視聴いただければ、明日から、プライマリ・ケアにおいてメンタル・ヘルスの診療を楽しむことができるでしょう。 |
2023年6月7日(水曜日) 19:00~(1時間半) |
方法:ZOOMにて 演者:ブラウン大学准教授 南 太郎先生 演題:「Point-of-Care 超音波入門 心エコー編(Focused Cardiac Ultrasound)」 Point-of-Care 超音波とは、現場の医師が自分の患者に対してベッドサイドで行う超音波のことであり、さらにその所見を自分で解析しながら目の前の患者さんに応用していく方法論である。しばしば身体初見の延長として捉えられるが、今回はその1つである「ポイントを絞った心エコー」(Focused Cardiac Ultrasound)」について解説していく Focused Cardiac Ultrasoundは文字通り、その焦点を絞って心臓の機能をいくつかのポイントに絞って評価するものだが現場で非常に役立つ。4つの基本的な評価項目、5つの基本的なビューを軸にともすると取り扱いにくい心エコーを親しみやすくするように解説していく。 |
2023年7月19日(水曜日) 19:00~(1時間半) |
方法:ZOOMにて 演者:ブラウン大学准教授 南 太郎先生 演題:「Point-of-Care 超音波入門その2 Lung Ultrasound (肺エコー)」 Point-of-Care 超音波とは、現場の医師が自分の患者に対してベッドサイドで行う超音波のことであり、さらにその所見を自分で解析しながら目の前の患者さんに応用していく方法論である。このシリーズ第2回目の今回は「肺エコー」(Lung Ultrasound)」について解説していく。 肺エコーは、肺の状態をリアルタイムで評価し、肺水腫、肺炎、気胸、肺塞栓症などの診断を支援する。高い感度と特異性を持ち、特に急性疾患の管理に有用である。この肺エコーを5つほどの基本的な所見から解説していく。 |
2023年8月2日(水曜日) 19:00~(1時間半) |
方法:ZOOMにて 演者:防衛医科大学校病院リハビリテーション部教授 尼子雅敏先生 演題:「総合診療とリハビリテーション~共通課題と今後の展望~」 リハビリテーション診療は、運動器疾患や脳卒中後の運動障害の改善のみならず、がん疾患や内臓疾患に伴う廃用症候群、摂食嚥下機能障害、高次脳機能障害など、さまざまな診療科からの依頼があり、総合診療と同様に幅広い知識・技能が求められる。疾病や外傷の急性期・亜急性期から回復期、慢性期、更には治癒後の社会復帰や在宅治療・介護とその社会保障制度、そして新たな疾患予防など全治療期間にわたり包括的対応が求められ、総合診療と酷似したマインドで診療に臨む必要がある。このような幅広い領域に介入するにはリハビリテーション医だけでは到底達成されず、各診療科の医師、看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、臨床心理士、介護士、義肢装具士などの専門職やソーシャル・ワーカー、行政担当者など多診療科、多職種、多施設と連携して取り組むことが重要である。演者は学生時代に総合診療の研究サークルを立ち上げ、全人的かつ包括的に診療する総合診療スピリッツに魅了された経験が、リハビリテーション診療の実践に深く影響を与えてきた。本講演は総合診療とリハビリテーション診療の共通課題にフォーカスを当てつつ、現代社会に求められる医療の姿について言及する。 |
2023年9月6日(水曜日) 19:00~(1時間半) |
方法:ZOOMにて 演者:東京女子医科大学総合診療科 教授 竹村 洋典 演題:「日常診療でよく遭遇する「めまい」へのアプローチ ー これで「めまい」は怖くない!ー」 患者さんがめまいを主訴にしても、その実態は耳鼻科疾患のみならず、脳神経系異常などの平衡失調、循環器系異常の失神・前失神状態、そして精神疾患とも関連するふわふわ感など多岐にわたります。一つ一つその機序を明らかにして、それに適した治療が必要です。めまい=耳鼻科の発想はいけません。 もしあなたがこの極意を知れば、その日からめまい診療を楽しめるようになれます! |
2023年10月4日(水曜日) 19:30~(1時間半) |
方法:ZOOMにて 演者:曙クリニック 院長 田中 博幸 演題:「総合診療の視点からとらえた漢方医学 ー漢方の基本的な考え方と頻用処方の紹介ー」 一般的な西洋医学では検査を行い診断(名)がつくと自動的に治療が決まる。すなわち「治療する側」の視点に立っている。対して総合診療では精神心理面や社会的背景も考慮して患者の苦しみにアプローチする。「治療を受ける側」の論理が重視される。患者の状態=証によってテーラーメイドの治療を行う漢方は総合診療と同じ方向を向いている。今回の講義では総合診療マインドを持つ医師、コメディカルの方たちに漢方の基本的な考え方を紹介し、併せて総合診療の現場で有用な代表処方について解説する。 |
2023年11月1日(水曜日) 19:00~(1時間半) |
方法:ZOOMにて 演者:東京女子医科大学総合診療科 准教授 関口 治樹 演題: ①「その『いびき』は危険です。 ~多くの潜在患者が認められる睡眠時無呼吸症候群(SAS)~」 ②「若いから放置していても大丈夫?」って思っていませんか ~家族性高コレステロール血症(FH)は心血管疾患の最悪のリスク因子の一つです~」 1.人間は人生の1/3は睡眠をとっており、1日8時間の睡眠を80歳まで取ると24年間となります。本邦では、約10人に一人(約3~9%)がSASであると報告されており、潜在患者数としては、約300~900万人と推定されます。この身体と脳を休める、貴重な睡眠時間に生活習慣病が悪化しているとしたら、どう思いますか? 2.FHは常染色体優性遺伝の遺伝形式をとり、その頻度は300~500人に1人と最多の遺伝疾患と言われています。若年時よりLDLコレステロールが高値となり、結果として早期に動脈硬化性心血管疾患を引きおこします。20歳LDLコレステロール 180mg/dLの女性に対して、どう説明しますか? |
2023年12月6日(水曜日) 19:00~(1時間半) |
方法:ZOOMにて 演者:日本医師会総合政策研究機構主席研究員 細谷辰之 演題:「日本の医療を取り巻く環境とあるべき姿」 医療は、個々の人を守る使命を負っているが、その集積あるいはその制度は社会活動の基盤を支えている。社会の急速な変容に加え、COVIDー19のパンデミックにより、医療を取り巻く社会環境が如何なる変化をし、医師や医療者はいかにそれに対応していくべきなのか。そうした課題を念頭に、医療とその社会環境の今後、また、公共として、産業としての医療とそれを担う医師の働きかたについて考えたい。 |
2024年1月10日(水曜日) 19:00~(1時間半) |
方法:ZOOMにて 演者:多摩ファミリークリニック 院長 大橋 博樹先生 演題:「災害医療とプライマリ・ケア 〜発災時から復興期まで、あなたは地域を支えられますか?〜」 災害医療というと発災直後の命を救う活動が真っ先に頭に浮かびます。しかし、命が助かったとしても、長く制限された避難生活が続くことで、高齢者や障がい者、乳幼児など、多くの弱者に健康問題が起こってきます。 それぞれのフェーズで、被災した地域のどこに目を向けるのか?その視点はまさに総合診療(プライマリ・ケア)そのものなのです。東日本大震災や熊本地震などの実例を通して、一緒に考えてみたいと思います。 |
2024年2月7日(水曜日) 19:00~(1時間半) |
方法:ZOOMにて 演者:前・日本医師会常任理事 はとりクリニック理事長 羽鳥 裕先生 演題:「総合医・かかりつけ医の考え方 ー 医師会とのかかわりについて ー」 医学部を卒業しても、その進路には様々な選択肢があります。 大学教育に従事する、WHOなど世界を相手に活躍するもの、厚労省・自治体保健所に勤務するもの、幹病院で専門技術を生かすもの、腕を磨いて地域医療に進むもの、 医療系の起業家をめざす、政界で活躍するものなどあせって進路を限定する必要はありません。ここでは、半数近くの方は、地域医療に進むと想定されるのでその一つとして医師会のしくみを紹介します。 |
2024年3月6日(水曜日) 19:00~(1時間半) |
方法:ZOOMにて 演者:大西内科ハートクリニック 院長 大西勝也先生 演題:「心不全の診断と治療のプリンシプル~総合診療に欠かせないTips~」 |
2024年4月10日(水曜日) 19:00~(1時間半) |
方法:ZOOMにて 演者:東京女子医科大学内科学講座 糖尿病・代謝内科学分野(糖尿病センター内科) 馬場園 哲也 演題:「糖尿病治療の最前線」 糖尿病患者さんはなお増加しており,糖尿病専門医のみでわが国の糖尿病診療を担うことはできません.他の領域の先生方のご協力が必要です.最近,糖尿病治療薬の選択肢が増えてきました.本セミナーでは,どのような患者さんにどの糖尿病治療薬を選択するか,また糖尿病合併症のなかで特に腎症に焦点をあてて,その対策についてもご参加の先生方と一緒に考えていきたいと思います。 |
2024年5月8日(水曜日) 19:00~(1時間半) |
方法:ZOOMにて 演者:東京女子医科大学総合診療科 教授 竹村洋典 演題:「総合診療科の立場からアレルギー疾患の診断・治療を紐解く ~アレルギー性鼻炎と結膜炎、アトピー性皮膚炎、そして皮膚搔痒症など~」 プライマリ・ケアの診療において、アレルギー疾患はよく遭遇します。今回はアレルギー疾患の中でも頻度の多いアレルギー性鼻炎と結膜炎、アトピー性皮膚炎、そして皮膚搔痒症を取り上げます。 それらをプライマリ・ケアの現場で、どのように診療し治療すべきか、お話しします。 耳鼻科や皮膚科などの専門医のできることの話ではなく、プライマリ・ケア医ができる診療のコツをお話しします。 アメリカの総合診療の専門医研修でマスターし、日本で日々、日本流にアレンジしてきた秘密の極意です。 もしあなたがこの極意を知れば、その日からアレルギー疾患の診療を楽しめるようになれるでしょう。 |
2024年6月12日(水曜日) 19:00~(1時間半) |
方法:ZOOMにて 演者:東京女子医科大学 内科学講座膠原病リウマチ内科学分野 川口 鎮司 先生 演題:「全身性強皮症の最新治療」 全身性強皮症は、膠原病の中でも特に治療方法の確立していない難治性の病態を呈する疾患です。線維化と血管障害が組み合わさっており、いろいろな臨床症状を呈してきます。生命予後に関わる臨床症状は、肺病変です。過剰な線維化による間質性肺疾患、さらに、血管病変による肺動脈性肺高血圧症が重要です。進行した病態が形成される前に、診断をして、現在、有効性が示唆されている治療を行うことが、現状での有用な医療となっております。そのためには、全身性強皮症の認識と早期に膠原病内科へのご紹介が必要であろうと考えております。早期診断のコツと最新の治療方法を解説させていただく予定です。 |
2024年7月3日(水曜日) 19:00~(1時間半) |
方法:ZOOMにて 演者:東京女子医科大学 総合診療科 助教 岸本早苗 演題:「総合診療医のためのマインドフルネスとセルフコンパッション 〜患者志向性チーム医療の質・安全の向上を目指して」 「マインドフルネス」と聞いて何が思い浮かぶでしょうか?本セミナーでは、総合診療領域における行動科学・心理学の活用例として、チーム医療の質と安全に資するマインドフルネスおよびセルフコンパッションを紹介します。総合診療医として知っておくと臨床で役立つマインドフルネスの研究動向の視点、医療者自身のセルフケアや燃え尽き予防の視点、医療者が自己認識力を深め、患者さんと共にチーム全体で協働しながら思いやりあるリーダーシップを発揮するためのコンピテンシーとしての視点からお話しします。 |
2024年8月7日(水曜日) 19:30~(1時間半) |
方法:ZOOMにて 演者:曙クリニック 院長 田中 博幸 演題:「総合診療・プライマリケアに役立つ胸部X線読影法」 日本の医療、特に都市部においてはCT検査が比較的容易に受けられます。胸部/呼吸器症状に対しても、初診時から胸部CTが撮られるケースが増えています。またCT検査を行う多くの医療機関には放射線科医がいて、電子カルテにもその読影所見が添付されているため、自身でCTを読影せずに専門医のレポートを転記してしまいがちです。これらの結果、(若手)医師の胸部X線、胸部CTの読影技量の低下を招いています。まずは基準となる胸部X線写真を評価し、有意な所見があればCTを撮る、という順序だった検査計画が医療経済の観点からも重要です。一方、疾患によってはCTよりも単純X線の方が有用な場合もあります。今回は、肺の解剖にもとづく胸部X線写真の基本的な読影法、つづいて種々の症例の胸部X線所見について解説します。総合診療、プライマリケアの現場で役立てていただくことを期待します。 |
2024年9月11日(水曜日) 19:00~(1時間半) |
方法:ZOOMにて 演者:順天堂大学医学部附属静岡病院 救急診診療科 教授 柳川 洋一 演題:「意識障害患者へのアプローチ」 意識障害は普段となんとなく違う程度の軽度のものから深昏睡まであり、 その原因も様々です。当然、重篤な疾患罹患の前兆の場合もあります。意識障害の基本的な初期診療の方法をお伝えする予定です。 |
2024年10月2日(水曜日) 19:00~(1時間半) |
方法:ZOOMにて 演者:埼玉医科大学短期大学 教授 埼玉医科大学血液内科 客員教授 脇本直樹 演題:「日常臨床に潜む血液疾患もどきを鑑別する」 一般外来を行っていて、鉄欠乏じゃない貧血や原因のよくわからない血小板減少に遭遇することはありませんか? また、首のリンパ節が腫れていて、リンパ腫かもしれないと思うものの、どう鑑別を進めていくか、いまいちよく分からないとか、末梢血に好酸球が増えているが、様子をみてていいものか、判断に迷うこともあると思います。 総合診療を担う先生方で、血液疾患あるいは関連病態の診療が苦手な方は多いと感じています。意見を聞いてみようにも、血液内科医は絶滅危惧種の一種で、なかなかアクセスもままなりません。こうしたことを背景に、今回は、血液疾患かな?と思ったが、鑑別を進めていくと違っていたという症例を集めて呈示致します。すぐに役立つかもしれませんよ。 |
2024年11月6日(水曜日) 19:00~(1時間半) |
方法:ZOOMにて 演者:医療法人社団 実幸会 石橋クリニック 院長 石橋 幸滋 演題:「2040年問題を考える〜どうなる東京の地域医療」 日本の医療は、高齢者数がピークとなる一方で、医療・介護の担い手が急減する2040年に向けて大きな変革が求められている。 本講演では、東京独自の地域医療がどうなっていくか、そしてその変化に対応する上で大きな役割を担うと思われる総合医及び総合診療科の進むべき方向性、そして地域でかかりつけ医機能を担う中心となる地区医師会、専門性を活かしたかかりつけ医の役割などについて大胆に予測してみたい。 |