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沿革

1902年 速見猛先生・稲葉良太郎先生による生理学講義始まる

1912年 東京女子医学専門学校に昇格

1928年 生理学教室初の専任教授として長谷川銕一郎先生が着任 (1938年転出、退職)

1938年 冨田恒男先生が専任教授として着任 (1957年転出、退職)

1957年 新制大学院設置のため2講座となる

1957年 蓑島高先生が第一生理学講座主任教授として着任 (1965年定年退職)

1965年 渡辺宏助先生が主任教授に就任 (1987年定年退職)

1987年 橋本葉子先生が主任教授に就任 (1997年定年退職)

1997年 川上順子先生が主任教授に就任 (2014年定年退職)

2014年 宮田麻理子が主任教授に就任 (現在に至る。2015年度より主任教授の名称は教授・講座主任へと変更になりました。)


歴代教授の研究内容

渡辺宏助 教授時代 (1980〜1987)

コイ網膜班は主に視細胞-水平細胞間の信号伝達を電気生理学的に解析した。ウグイ網膜班は紫外光感受性錐体の存在を明らかにし、さらにその錐体から水平細胞への信号伝達を追求した。イソアワモチ網膜班は繊毛型視細胞の形態および電気生理学的応答を研究した。

橋本葉子 教授時代 (1987〜1997)

網膜班が統合され、電気生理学的な光応答記録による機能的細胞同定と色素注入による細胞形態可視化を組み合わせる手法で、網膜回路を解析した。パッチクランプ法の導入は光受容カスケード研究をさらに推進した。またウグイ網膜などでみられる格子状視細胞配列を解析した。加えてショウジョウバエ突然変異を用いた神経生理学的研究が開始した。

川上順子 教授時代 (1997〜2014)

主に痛みの中枢機構を研究した。“痛み認知機構におけるmedial pain pathwayの役割”では、帯状回侵害ニューロンの発火活動とニューロン発火に一致する行動を解析した。“遺伝子欠損マウスの行動解析による痛み認知における細胞内伝達機構の解析”では、細胞内シグナル伝達分子であるPLCβ4、Gαq欠損マウスが痛覚に示す変異を行動解析により検討した。同時に自由行動下マウスで慢性電気生理学的記録を可能にし、遺伝子改変マウスの生理学的スクリーニング法を確立した。さらに“定位脳放射線療法の効果機序解明”では、ガンマナイフ治療の鎮痛機構をラットの行動および組織学的解析により検討した。