形成外科学
形成外科は体表面の機能的、形態的な修復を目的とする外科である。その範囲は頭部より足趾までほぼ全ての部位に及ぶ。従って、小さな黒子やあざはもとより、唇口蓋裂・耳介形成不全・四肢形成不全などの先天異常、頭頚部癌や乳癌など悪性腫瘍切除後の再建、更には全身熱傷に至るまで多種多様な疾患を扱っている。また、いわゆる器質的疾患にとどまらず、レーザー治療や手術を通して”美”というものを際限なく追求してゆくというのも形成外科学のユニークな一面であろう。近年では臨床の場において、コンピューターや実物大臓器立体模型、内視鏡などを駆使した手術法を導入し、さらにレベルの高い医療を目指している。その一方で、皮膚培養などの基礎的および臨床的研究分野にも積極的に取り組んでいる。教育面では、形成外科についての知識や技能を学び、さらなる専門的技術修得へつながる専門医資格取得のための研修システムにも力を注いでいる。
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