小児科学
小児科学は、未来を担う子供達の心身の健全育成をいかに守り、促進するかを学ぶ学問である。乳を飲み、眠り、泣くことしかできず全介助の必要な新生児期から、固形物を摂取し、他人の表情・言葉を理解し、歩行を獲得する乳児期、おしゃまな言動をし、お友達大好きな幼児期、一人前に下級生の世話もやく学童期、成人の体に変化し、運動能力、記憶力、閃きでは、大人顔負けの能力をもち、自分って何? 私の存在意義は? と悩み、素敵な大人への脱皮を図る思春期を無事経過して社会の一員として成長するまでを支援することが、小児科医の役割である。両親、教師を含む子供をとりまく環境に働きかけることもその役割として要求される。小児の発育発達の不思議を学び、各年齢の児を襲う様々な要因・疾患の解明・予防・治療の為の基礎的背景と臨床を学び応用する。臨床と直結した先端の研究医療を目標に日夜研鑚している。久し振りに会った児が、成人し、見事に輝いている姿を見るのは最高である。
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