生化学
私たちの体は約60兆個もの細胞からつくられており、細胞は生命の基本単位となっている。生化学では、細胞の構成成分(蛋白質、脂質、糖質など)およびそれらの物質の代謝や働きを分子レベルで研究している。その中でも特に細胞膜の構造と機能を明らかにすることに力を注いでいる。細胞膜は脂質二重層にいろいろな蛋白質がモザイク状に組み込まれた構造をとり、細胞形態の維持、細胞内の環境を維持するための選択的物質輸送、外界からの情報の伝達、他の細胞との接着、機能物質の分泌に伴う膜融合など多彩な機能を担っている。生化学教室ではこれらの膜機能やその異常(病態)を分子レベルで解明するために、機能蛋白質を精製して構造を調べ、遺伝子技術や最新の装置を利用して蛋白質間、蛋白質一脂質間相互作用を解析している。これらの研究を通して国内外の研究者とも広く交流し、成果は論文や学会で発表している。
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