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呼吸器外科


診療案内

呼吸器外科では、胸部の呼吸器・縦隔(両側の肺の間にはさまれた部分で、心臓・大動脈・食道以外の臓器)・胸壁(肋骨)に対する内視鏡検査や外科治療を中心に行っています。特に、肺がんや胸腺腫などの悪性腫瘍と自然気胸などの良性疾患、肺膿瘍などの感染・炎症性疾患の症例を多く扱っています。70%の症例で胸腔鏡下手術(内視鏡を用いた治療)を行っています。通常術後気胸で2日、肺がんで6日ほどの入院治療で退院されています。癌に対しては、必要に応じて術後抗がん剤治療を入院または外来にて行っています。
新患患者数および手術件数の推移は、下のグラフの通りで、年々増加傾向を示しています。手術の約半数が肺癌で、以下自然気胸、胸腺腫、転移性肺癌、悪性胸膜中皮腫などの手術が多くみられます。おかげさまで手術関連死亡はなく、肺炎などの重い術後合併症は2%以下にとどまっています。

呼吸器外科で扱う病気

  1. 悪性腫瘍(癌など):肺がん、転移性肺がん(他の臓器の癌の転移)、胸腺腫瘍、縦隔胚細胞性腫瘍、悪性胸膜中皮腫、気管・気管支腫瘍、肺内悪性リンパ腫など
  2. 肺嚢胞(のうほう)性疾患:自然気胸、肺のう胞、縦隔のう胞(胸腺のう胞、気管支のう胞、心膜のう胞、食道のう胞など)
  3. 良性腫瘍:良性肺腫瘍(結核腫、過誤腫、血管腫、腺腫など)、神経腫瘍、縦隔奇形腫、胸壁腫瘍など
  4. 重症筋無力症(筋肉に力が入らなくなる病気で胸腺と関係しています。そのため胸腺を摘出します)
  5. 感染性疾患、その他:肺膿瘍(肺の中の膿)、膿胸(肺の外の膿)、肺動静脈瘻(肺の血管の病気)、外傷(肋骨骨折、血胸、肺・気管支損傷など)胸水貯留など

治療期間

予定手術の場合、気胸は良性疾患で術後2,3日程度、肺がんでも標準的な手術の場合、術後1週間程度です。年齢・体力・手術の大きさ・術前に持っている様々な病気(糖尿病や心臓病、肺気腫など)で、入院期間は変わってきます。

新しい呼吸器外科手術

開胸手術⇒胸腔鏡補助下手術⇒完全胸腔鏡下手術⇒ロボット手術(ダ・ビンチ手術)
⇒単孔式(Uniportal)胸腔鏡手術

胸腔鏡補助下、完全胸腔鏡下、ロボット支援下、単孔胸腔鏡下 完全胸腔鏡下、ロボット支援下、単孔胸腔鏡下

 手術機器の発展とともに、外科手術技術も格段に向上してきした。従来の胸腔鏡下手術に加え、2019年11月からロボット支援下手術を、そして昨年11月からは3.5cmの1つの孔を使って行う単孔式胸腔鏡下手術(Uniportal VATS)を開始しています。最大のメリットは創部痛の軽減と術後回復の早さです。どの手術を行うかは、癌の発生部位や進展範囲などで決定していますが、ロボットから単孔式に多くは移行してきています。特に自然気胸や肺腫瘍に対する肺部分切除では、単孔式が非常に大きなメリットを示しています。


ぜひYouTube動画でご覧ください!


ロボット支援下肺葉切除術

https://www.youtube.com/watch?v=hiThuliYf2g&feature=youtu.be QRコード

Uniportal(単孔式)胸腔鏡下肺葉切除術

https://www.youtube.com/watch?v=cntMycqQNHA&feature=youtu.be QRコード


蛍光内視鏡を用いた低侵襲手術
 〜腫瘍からしっかりと距離を保った解剖学的肺区域切除・肺部分切除〜

 当科オリジナルの蛍光内視鏡を用いた解剖学的肺区域切除・部分切除は、世界的にも認められてまいりました。国際学会や研究会での多数の招請講演や海外からの手術見学者もみられるようになりました。 3D-CT画像を基にインドシアニングリーン(ICG)を目的気管支に注入し、術中に蛍光内視鏡で観察します。そして緑色に光った部分の境界線に沿って肺に切り込み、肺切除を完遂します。画像シミュレーションに忠実な肺切除が可能となり、肺癌や転移性肺腫瘍などに対する積極的縮小手術に汎用されています。

S10区域切除の蛍光画像(右上シミュレーション画像)、中国医科学アカデミー(北京)からの見学

左:右S10区域切除の蛍光画像(右上シミュレーション画像)、右: 中国医科学アカデミー(北京)からの見学

ICG注入による蛍光ガイド下肺区域切除術

https://www.youtube.com/watch?v=rIJqNJM0bVM&feature=youtu.be QRコード


他病院との協力

 当院医師が毎週以下の病院で外来を行っております。そちらにご紹介いただいても、スムースに診療が継続できるよう体制を整えております。ぜひご参考頂き、ご紹介いただけましたら幸いです。


千葉 山王病院 木曜・午前 千葉徳州会病院 金曜・午前/午後
東船橋病院 火曜・午後 船橋総合病院 火曜・午前

 現在EBMに基づくクリカルパスを利用し、気胸手術で術後2日、肺癌手術で術後6日での退院を基本としております。その結果全体の平均在院日数も8〜9日となりました。
肺がんの長期成績も全体で60%、I期で85%と、全国平均(肺がん手術例全体で45%,I期例80%)を上回っています。
 今後とも、病診・病病連携へのご協力をよろしくお願い申し上げます。敬具


参照:呼吸器外科HP http://www.twmu.ac.jp/TYMC/medical_guide/surgery/surgery01.html


2020年7月吉日
関根康雄
東京女子医科大学八千代医療センター
呼吸器外科 客員教授
〒276-8524 千葉県八千代市大和田新田477-96
TEL 047-450-6000,FAX 047-458-7047


呼吸器外科で扱う病気

  1. 悪性腫瘍(癌など):肺がん、転移性肺がん(他の臓器の癌の転移)、胸腺腫瘍、
    縦隔胚細胞性腫瘍、悪性胸膜中皮腫、気管・気管支腫瘍、肺内悪性リンパ腫など
  2. 肺嚢胞(のうほう)性疾患:自然気胸、肺のう胞、縦隔のう胞(胸腺のう胞、
    気管支のう胞、心膜のう胞、食道のう胞など)
  3. 良性腫瘍:良性肺腫瘍(結核腫、過誤腫、血管腫、腺腫など)、神経腫瘍、
    縦隔奇形腫、胸壁腫瘍など
  4. 重症筋無力症(筋肉に力が入らなくなる病気で胸腺と関係しています。そのため胸腺を摘出します)
  5. 感染性疾患、その他:肺膿瘍(肺の中の膿)、膿胸(肺の外の膿)、肺動静脈瘻(肺の血管の病気)、外傷(肋骨骨折、血胸、肺・気管支損傷など)胸水貯留など

外来日:呼吸器外科 毎週 火曜日・木曜日・金曜日 午前9時〜午後1時救急疾患に関しましては、救急外来を利用して常時受け入れております。

ご連絡先:呼吸器外科 関根康雄,黄英哲電話:047-450-6000


治療実績

手術実績 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021
肺悪性腫瘍 113 97 113 122 103 108 109 101
(肺癌 89 75 97 98 86 93 91 84
(転移性肺腫瘍 24 22 16 24 17 15 18 17
縦隔疾患 5 10 3 8 10 9 7 10
(胸腺腫瘍 3 4 2 6 5 4 4 9
(その他 2 6 1 2 5 5 3 1
肺のう胞性疾患 30 28 27 32 34 27 26 32
(自然気胸 30 28 25 30 32 23 19 29
(その他 0 0 2 2 2 4 7 3
炎症性疾患 3 10 11 9 8 5 6 8
(膿胸 2 3 2 4 2 4 3 2
(肺膿瘍 その他 1 7 9 5 6 1 3 6
肺良性腫瘍 9 4 2 4 1 3 1 1
その他 10 1 15 21 12 14 11 6
総数 176 150 171 196 168 166 160 158
呼吸器外科・新患数・紹介状持参数・新規入院患者数・延べ入院患者数
  初診患者数 紹介状持参件数 新規入院患者数 延べ入院患者数
2014年度 平成26年度 165 159 281 3,002
2015年度 平成27年度 147 119 309 2,983
2016年度 平成28年度 164 148 346 3,436
2017年度 平成29年度 230 219 365 3,947
2018年度 平成30年度 240 221 348 3,497
2019年度 令和1年度 303 264 349 4,117
2020年度 令和2年度 338 308 340 3,343
2021年度 令和3年度 321 310 333 3,200

呼吸器外科 関根医師が講演したセミナー「肺がん検診を生かしたCOPDの早期診断」の記事がマイナビニュースに掲載されました。(2012/5/31掲載)セミナーPDFはコチラ


[肺癌登録事業について]
・2010年肺癌手術症例の全国登録調査
・患者さんまたはご家族の方へ―臨床研究に関する情報および臨床研究に対するご協力のお願い―


医師紹介

医師イメージ

黄 英哲(Eitetsu Koh)

講師・診療科長
感染対策部長
BLSチームリーダー

資格
日本外科学会 認定医・専門医
日本呼吸器内視鏡学会 専門医
日本呼吸器外科学会 専門医
日本呼吸器学会 呼吸器専門医
日本医師会 認定産業医
ICD
肺がんCT健診認定医師
日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
日本がん治療認定医機構 暫定教育医
千葉県がん緩和ケア研修会修了
厚生労働省「臨床研究・治験従事者等研修
研究コンセプト(PICO)作成のための実践的スキルの習得」
BLSプロバイダー
ACLSプロバイダー
BLSインストラクター
専門分野
肺がん、縦隔腫瘍、気胸、胸腔鏡手術、免疫、
気管支鏡診断(EBUSなど)
一言
よろしくお願いいたします。

医師イメージ

関根 康雄(Yasuo Sekine)

客員教授

資格
日本外科学会  指導医
日本胸部外科学会 指導医
日本呼吸器外科学会 専門医
日本呼吸器内視鏡学会 気管支鏡指導医
日本レーザー医学会 レーザー専門医
日本医師会 認定産業医
日本移植学会 認定医・評議員
日本呼吸器内視鏡学会 評議員
日本レーザー医学会 評議員
専門分野
呼吸器外科全般
内視鏡手術
慢性呼吸不全合併患者の外科治療
一言
高齢化社会を迎え、80歳を過ぎて元気な方々がたくさんいらっしゃいます。
年齢と肉体年齢は徐々に食い違いをみせてきます。
高齢者でも手術を乗り越え、とても元気に過ごされている方がたくさんいらっしゃいます。
そういう方々を見ていると、こちらも元気になってきます。
如何に元気な状態を保ち、短期間で治療できるかに情熱をかけています。
前職(千葉大学)の紹介はこちら
2010-2018のベストドクターin Japan