内視鏡科では、微小がんの発見や仮想生検(virtual biopsy)に必須となるズーム機能付き拡大内視鏡を通常検査で使用できる体制を整えており、さらに最近、臨床応用が期待され始めた狭帯域光観察(Narrow Band Imaging:NBI)や赤外光観察(Infra Red Imaging:IRI)といった特殊光を用いる内視鏡機器も導入しています。大腸内視鏡検査には、挿入時の疼痛が少ない硬度可変機能付き内視鏡を採用しています。また、早期消化管がんの内視鏡治療にも力を入れ、内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)を行う際に威力を発揮する電気手術装置などの各種処置具を配備しています。
八千代医療センター内視鏡室には、最新の内視鏡診断・治療が行える内視鏡機材とそれを活用する十分なスペースが備わっています。内視鏡検査の苦痛が大きい患者さんのために、経鼻内視鏡や硬度可変大腸内視鏡などを備え、鎮静下での内視鏡検査を安全に行うための設備も整っています。また、トイレや回復室など検査を受ける患者さんのための環境も充実しており、検査や治療には、専門の内視鏡検査医師と検査技師ならびに看護師がチームで当たっています。
当院における内視鏡治療・特殊検査のご紹介
准教授・診療科長
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日本内科学会 認定内科医
日本消化器内視鏡学会 専門医・指導医・学術評議員
日本消化器内視鏡学会 関東支部 評議員
日本消化器病学会 専門医
日本胆道学会 指導医・学術評議員
臨床研修指導医 -
消化器一般
胆道・膵臓 - 主に千葉大学医学部附属病院で胆道・膵臓領域において困難症例への対処をテーマとして20年余り研鑚を積んで参りました。地元の医療にできる限り貢献しうる機会をいただきましたので皆様と共に健康を保つお手伝いをさせていただきたく存じます。
教授
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日本内科学会 総合内科専門医・指導医
日本消化器病学会 専門医・指導医・学術評議員
日本消化器内視鏡学会 専門医・指導医・社団評議員
日本胆道学会 指導医・評議員
日本膵臓学会 指導医
緩和ケア研修会終了
臨床研修指導医 -
消化器全般
特に胆道・膵臓疾患 - 消化器疾患全般を担当いたします。専門分野は、胆道・膵臓疾患の治療および内視鏡的治療です。悪性腫瘍に対する内科的アプローチ(ステント治療、化学療法、緩和医療)も行っています。患者さんと一緒に治療について考えてゆきたいと思います。
非常勤講師
- 日本消化器内視鏡学会 専門医・指導医
日本消化器病学会 専門医
日本内科学会 認定内科医 - 内視鏡検査・治療全般(消化管、胆道、膵臓)
2015年 | 2016年 | 2017年 | 2018年 | |
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外来患者数 | 17,995 | 16,679 | 16,546 | 16,874 |
紹介初診患者数 | 1243 | 1225 | 1289 | 1360 |
延べ入院患者数 | 6,987 | 7,129 | 7,939 | 8,752 |
2015年 | 2016年 | 2017年 | 2018年 | |
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EUS総件数 | 254 | 252 | 298 | 332 |
ERCP総件数 | 248 | 246 | 299 | 297 |
当部門においては主に早期の胃がん、食道がん、大腸がんなどに対して内視鏡を用いた治療(内視鏡的粘膜下層剥離術、内視鏡的粘膜切除術)を行っています。特に内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD:Endoscopic Submucosal Dissection)は内視鏡の先端から小さな通電型ナイフを出し、粘膜下層を確認しながら切開剥離をしていく高度な治療であり、かつては外科手術が必要であった大型の病変でもおなかを切らずに治療をすることが可能になりました。ただし、難易度の高い手技であるため、習熟した医師が施術にあたっています。特に最近ではその中でも粘膜が薄く難易度が高いとされる大腸ESDの治療実績も年々増えており、正確で安全な治療を実施できる体制を備えています。
2014年度 | 2015年度 | 2016年度 | 2017年度 | 2018年度 | |
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胃・食道ESD | 60 | 78 | 74 | 68 | 66 |
大腸ESD | 8 | 10 | 30 | 52 | 50 |
当部門でのESDの例
胃ESDの例:胃の早期がんに対して、ESDを行いました。この患者さんでは早期胃がんが計4か所あったため、同時にESDを行いすべて治癒切除となりました。
食道ESDの例:食道の早期がんに対してESDを施行し、治癒切除となりました。
大腸ESDの例@:直腸の早期がんに対してESDを施行し、治癒切除となりました。
大腸ESDの例A:盲腸の大型の早期がんに対してESDを施行し、治癒切除となりました。 消化器内科・内視鏡科では、EMRやESDのような根治的治療の他に、胆管ドレナージ治療や消化管ステント治療といった化学療法や緩和治療へつなげる処置も積極的に行なっています。
さらに、消化管ステント治療の中でも大腸ステントは、大腸がんイレウスの患者さんに対して、術前の腸管減圧治療として有用であることが確立されてきています。腸管減圧目的の緊急人工肛門増設術を回避することが可能となり、外科手術治療への架け橋として有用な治療となっています。
また、膵癌などの診断に欠かせない超音波内視鏡下穿刺吸引細胞診・組織診(EUS-FNA)も年間50例程行なっており、正診率は90%を超えています。最近では、胆道がんに対する胆道鏡検査も積極的に行なっており、EUS-FNAや胆道鏡を目的として近隣大学病院からの紹介患者さんも増えてきています。
2015年 | 2016年 | 2017年 | 2018年 | |
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胆道ステント | 70 | 93 | 79 | 71 |
超音波内視鏡下瘻孔形成術 | 8 | 7 | 10 | 3 |
上部消化管ステント | 14 | 7 | 4 | 10 |
大腸ステント | 12 | 8 | 6 | 13 |
超音波内視鏡下穿刺吸引細胞診 | 51 | 45 | 54 | 42 |
胆道鏡 | 1 | 8 | 23 | 12 |