NICU設立の歴史

NICU設立の歴史

東京女子医科大学母子総合医療センターは1984年10月1日に開院しました。当時は、産科医療と新生児医療は別の医療として考えられており、運営も全く別の部門として行われていました。 しかし、母子の予後を改善するためには、両者を連続的な医療として扱う周産期医療の概念が必要になってきました。そこで、大学病院としてはわが国で初めての母子総合医療センターが設立されました。初代センター長は東京大学名誉教授坂元正一先生でした。開院に合わせて、それまでの新生児病棟を新生児集中治療管理が可能な機能をもったNICUに改修する工事が行われました。そして、NICU9床を含む20床の新生児部門が誕生しました。誕生時の責任者は、もちろん、東京女子医科大学名誉教授の仁志田博司先生です。

NICU設立の歴史

その後、1996年に全国に周産期医療施設を整備する目的で、 厚生労働省(当時:厚生省)から周産期医療体制整備指針が出されました。これは、全国に周産期医療の基幹施設として、総合周産期センターを各都道府県に最低1か所整備する計画です。同時に、母体胎児集中治療室(MFICU)9床も新設されました。総合周産期母子医療センターの指定は、東邦大学の総合周産期母子医療センターと同時で、全国で最初の認定された総合周産期母子医療センターです。

NICUはその後2005年に9から12床に、GCUを24床に増改築しました。さらに、2009年には、NICUを15床に増床し、わが国有数の大規模周産期医療施設となっています。

新生児科の歩み

内  容
1984年
昭和59年
4月 東京女子医科大学理事長の吉岡博人先生と東大名誉教授坂元正一先生による構想のもと、大学における本邦初の母子総合医療センター設立。
  10月
最新の母体胎児管理モニタリングシステムを有する分娩室と妊産婦病棟を母性部門としNICU9床を含む20床の未熟児病児室を新生児部門として母子総合医療センターが開設。
1996年
平成08年
  小児科病棟に新生児室を増設。
小児科との共同管理の新生医療施設として新生児回復室及び長期加療室が開設。
1998年
平成10年
  厚生労働省(旧:厚生省)の周産期医療整備のシステムの一環として、東京都の指定を受け総合周産期センターが設置された。
母体胎児集中治療室(MFICU)9床の新設を含む分娩施設の改築
および新生児外科病床5床の増設を含む病児室の改築。
1999年
平成11年
  小児・新生児外科診療科(第2外科)開設。
2002年
平成14年
  乳児行動発達学講座開設に伴う共同研究を開始。
2005年
平成17年
  NICUを9から12床に、病児室を24床に増改築。
2009年
平成21年
5月 NICUを12床から15床に増床。
2015年
平成27年
8月 NICUを15床から18床に、GCUを24床から21床に増改築。