ゲノム検査室における「がんゲノム医療」について
ヒトの体は約60兆個の細胞で構成されており、その数はほとんど一定に保たれています。
ある臓器において、この調整機構が破綻すると細胞が増殖し続け、やがて「がん」となります。
この原因は、細胞におけるゲノム(遺伝子)の変化です。
細胞ごとにゲノムの変化を調べて、副作用の小さい治療法を決定していく医療が「がんゲノム医療」です。


主治医の先生へ

検査をご希望される患者さんがいらっしゃる場合は、以下の手続きをご確認下さい。

<検査までの流れ>

  • 検査にはこれから予定されている外科手術か生検で採取する腫瘍検体を用います。
    過去に採取した検体を用いる場合には、以下の点を満たす必要があります。

  • 腫瘍細胞率20%以上であること
  • 検体状態が「FFPEスライド」もしくは「チューブ」であること

  • 腫瘍検体が解析可能か病理診断科で確認していただきます。
  • 主治医に準備していただく書類一式や記載例は、電子カルテ上に掲載しておりますのでご参照下さい。




  • 患者さんには手術または生検後、ゲノム診療科外来の予約を取っていただき、外来を受診していただきます。
  • 受診時、検査の内容や得られる結果を説明いたします。そのまま検査のご希望があれば同意書に署名をいただきます。
    また、正常組織として検査に用いるために採血を行います。


ゲノム検査:がん組織と血液の両方が揃ってから、ゲノム検査室で検査を開始します


  • 解析結果を医学的に解釈するため、医療従事者や専門家による検討会(エキスパートパネル)を実施します。
    エキスパートパネルには、検討する患者さんの主治医、もしくは主治医に変わる方に参加していただきます。
  • 患者さんと主治医にお渡しする報告書を作成します。




  • 検査開始の約1ヶ月後、ゲノム診療科外来にて患者さんに結果を開示します。

Copyright(c) 2018 Institute of Clinical Genomics All Rights Reserved.