お知らせ

2024年10月08日  JSTのSOLVE for SDGsにプロジェクトが採択されました
国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の令和6年度
「SDGsの達成に向けた共創的研究開発プログラム ソリューション創出フェーズ」に採択されました


 
 JSTが2019年度より開始した「SDGsの達成に向けた共創的研究開発プログラム」(略称:SOLVE for SDGs)のソリューション創出フェーズに、東京女子医科大学が主導する研究チームによるプロジェクトが採択されました(採択率10.4%、応募件数67件、採択件数7件)。


1.   SOLVE for SDGsについて
「SDGs達成に向けた共創的研究開発プログラム」は、STIを活用して地域の社会課題を解決し、国内外で適用可能なソリューションを提供することを目指しています。コロナ禍を経て社会課題が深刻化している中、「誰一人取り残さない」というSDGs理念に基づき、様々なステークホルダーと共に解決を進める重要性が高まっています。2024年度には67件の応募があり、厳正な選考の結果、7件のプロジェクトが採択されました。


2.   研究プロジェクトについて
プロジェクト名:「ピアサポートの価値創造と普及による新しい医療社会モデル構築にむけた展開
研究代表者:北原 秀治(東京女子医科大学先端生命医科学研究所 特任准教授)
協働実施者:宿野部 武志(一般社団法人ピーペック 代表理事)
コーディネーター:稲野辺 奈緒子(東京女子医科大学看護学部基礎看護学 講師)
研究分担者:三木 則尚(慶應義塾大学理工学部 教授)
研究分担者:細田 満和子(星槎大学共生学部 教授)
研究分担者:水口 迅(NPO法人みんなのポラリス 代表理事)
研究分担者:葉山 靖明(NPO法人学びあい 副理事長)


プロジェクトの概要:
【解決すべき社会課題・ボトルネック】
「ピアサポート」とは、同じ立場の人同士が支え合うことを指し、それによって1人で抱えていた不安や悩みが軽減され、安心して治療に向き合えるようになる。しかし、ピアサポートの認知不足や社会的な偏見があり、地域支援ネットワークの未整備、そしてその価値が十分に理解されておらず、いまだ多くの疾患当事者が孤立している現状がある。
【提案の概要】
テクノロジーを活用してピアサポートを強化し、その価値を地域住民や関係者に広めることで、疾患当事者の社会参加を促進する。具体的には、当事者団体のエンパワーメントを目的とした教育プログラムやイベントを提供し、ピアサポートの効果を定量的・定性的に評価することで、社会的孤立の解消や医療費削減、教育機会の平等化、雇用促進、メンタルヘルス改善を目指す。メタバースやAI技術を活用してピアサポートをオンライン化し、地理的制約を克服して遠方の患者や移動が困難な患者も参加できる環境を整える。また、AIを用いてピアサポートの効果を可視化し、そのデータに基づいた教育プログラムや支援体制を構築し、患者と医療者の間のギャップを解消することを目指す。


【プロジェクト図】
<参考>
※JSTプレスリリース
https://www.jst.go.jp/pr/info/info1719/index.html