東京女子医科大学八千代医療センター

TYMC看護部について

各部署紹介

成人・老年ユニットは2016年の新棟増設を機会に、心臓疾患はハートセンター、消化器疾患は消化器センター、悪性腫瘍は化学療法から終末期までの支援を提供できるようがんセンター、一般の外科・内科など細分化され、より専門性を高めたケアが提供出来るようになりました。また、全ての病棟では毎週1回多職種でカンファレンスを実施。専門的な視点から意見交換を行い、患者へより良い医療・看護の提供ができるよう取り組んでいます。

外科系病棟のご紹介

第1病棟5階東病棟(消化器病センター)

 消化器外科・内科の混合病棟の46床です。多くは、外来受診後、消化器内科へ検査精査目的で入院し、確定診断がついた後、消化器外科へ手術目的で入院となります。消化器内科では、内視鏡(上部・下部)の検査をはじめ、肝臓、膵臓、胆道系の特殊な治療目的の方も地域の病院からの紹介で増えています。手術は、ほぼ毎日3~4件、定例のほか緊急手術も含め実施しています。高齢者が多く、術後の合併症予防のほか、自宅での生活に戻せるよう患者の生活背景や環境を考慮した個別的な看護ケアが必要となります。急性期の病棟ではありますが、終末期の看護まで家族看護も含め他職種との連携も重要となりやりがいのある部署です。スタッフは、皮膚排泄ケア認定看護師をはじめ、25名のスタッフ2チームで編成し、毎日カンファレンスを開催し患者の問題をチームで共有、検討し方向性を導き決定し看護ケアに活かしています。スタッフにはママナースも多く、働きやすい環境であるようスタッフ1人一人が協力しています。

第1病棟5階西病棟(混合外科病棟)

 当病棟は、主に泌尿器科や整形外科、眼科などが所属する混合外科病棟です。
 泌尿器科では、ダビィンチ手術をメインとした腫瘍摘出術や、腎移植などを行っています。移植術前には、医師・看護師の他にリハビリ室、入退院支援センタースタッフなどで多職種カンファを開き、ドナーやレシピエントのケアについて共有・検討しています。整形外科では、主に膝・股関節症や骨折の患者が入院しています。高齢者や一人暮らしの患者が多いため、退院後の生活を見据え、入院前より入退院支援センターが介入し、病棟スタッフと連携して円滑な退院調整を図っています。
 病棟看護師は24名おり、経験年数の高いスタッフが多く、これまでの経験や知識を活かしながら後輩の指導にあたっています。他職種カンファにも積極的に参加し、協働して患者ケアを行っています。

第1病棟6階東病棟(混合外科病棟)

 呼吸器外科・形成外科・乳腺外科・婦人科・IVR・耳鼻科など、多様な診療科で構成される混合外科病棟です。呼吸器外科では肺がんに対しダヴィンチ手術を行っています。胸腔鏡手術よりも低侵襲であるため、術後疼痛の軽減と入院期間の短縮につながっています。また、形成外科では乳房切除に対し自己遊離皮弁移植術を行い、患者様のQOLの向上につながっています。多くの患者は、手術や検査目的で入院されますが、がんの再発など症状緩和目的で入院される方も多くいます。多様な疾患と治療経過に合わせた個別性のある看護の提供が必要であるため、周手術期看護だけでなく急性期から終末期看護まで、幅広い知識と看護実践能力を身につけることができる病棟です。また、高齢者が多いため退院調整や在宅医療支援が必要となることも多く、入院時から患者とその家族の心理や社会背景を考慮した退院支援も行っています。手術・入退院が多い病棟ですが、患者とその家族の意思や価値観を尊重した看護を提供できるよう取り組んでいます。

内科系病棟のご紹介

第1病棟6階西病棟(ハートセンター)

 循環器内科、心臓血管外科を主科とし、結核など感染症の患者さんが療養できる陰圧の病室2床を含む46床の病棟です。看護職員は男性看護師が1名と24名の看護師が元気よく働いています。
 循環器内科では、心臓カテーテル検査および治療が8割を占め、冠動脈治療、心筋焼灼術、ペースメーカーの植え込み術が行われます。高齢者の独居が多く、心不全や循環器系の患者は生活習慣の問題があり、患者やその家族へ食生活改善や内服薬指導の看護を提供しています。
 心臓血管外科では、腹部大動脈瘤や解離に対しての手術、弁置換術や冠動脈のバイパス手術が多く手術室、ICUと連携を取り、周術期看護を提供しています。また、入院時から心臓の負荷を考慮し理学療法士によるリハビリテーションにも力を入れています。
 心電図モニター音で気が抜けず、緊張の中にも、当病棟の窓から天気がいいと富士山が見え、患者さんも私たちもホッとする景色です。

第2病棟4階病棟(混合内科)

糖尿病代謝内科・呼吸器内科・腎臓内科・リウマチ膠原病内科・脳神経内科の5つの診療科の看護を行なっています。
 慢性疾患を抱えながら生活している方が多く、生活習慣の改善や退院後も自宅で治療を継続する必要がある方への支援をどのように行なっていくかを大切にしています。
 患者さんのこれまでの生活やこれからの人生、また患者さんを支援していただくご家族の状況を入院時から早期に情報収集します。そして早期退院にむけて必要な看護は何かを考えて看護チームで共有します。その内容は毎週1回多職種でカンファレンスを実施し各職種の専門的な視点から意見交換を行い、患者さんへより良い医療・看護の提供ができるよう取り組んでいます。

第2病棟5階病棟(がんセンター)

 血液内科の白血病、骨髄疾患やさまざまな臓器のがん患者が多く入院する内科系の病棟です。
 特徴は、病棟以外に外来通院するがん患者へ点滴による薬物療法を行う外来化学療法室があり、病棟と外来との一体化した看護教育にも力を入れています。
 主な看護は、抗がん薬を使った治療(化学療法)、それに伴う骨髄抑制や食欲不振など副作用の対応や病気の進行に伴う痛み、呼吸困難、貧血などの症状緩和です。様々な診療科医師、薬剤師、栄養士、医療支援室などの多職種と連携し、患者とその家族ががんと向き合い、がん治療を受けながら社会復帰、または生活の質(QOL)を維持し自分らしい生活できるよう支援をしています。

救命センターのご紹介

救急外来・救命ICU・救命病棟

 救命ユニットは救急外来・救命ICU・救命病棟から構成されています。365日、24時間対応の3次救急に加えて、金・土・日の夜間は、八千代市の2次救急当番となっており、多くの方が来院されます。ヘリコプターによる広域からの搬送も、年々増加しています。

 脳神経内科・外科、循環器内科・外科、消化器内科・外科、整形外科、耳鼻科、泌尿器科救急科など全科を対象とし、幅広い知識が求められます。そのため、救命ICU、救急外来、救命病棟をローテーションし、看護師たちはたくさんの経験を積んで看護師として成長していきます。
 救急外来では損傷部位を最小限とするために、少しでも早く治療を開始する必要があります。個人の知識や技術はもちろん、チームワークが大切な現場です。相手(患者だけでなく一緒に働く多職種すべて)を思いやり、自分自身の強み弱みを認識してしっかり表現できる、コミュニケーション能力も養われます。

 救命ICUでは、超急性期の患者のケアをします。当院の救命ICUの平均滞在日数は3日です。患者との出会いは一期一会。的確に患者の状態をとらえ、その時々に応じニーズに合わせた看護を計画・実践・評価を実践しています。
 救命病棟では、さまざまな患者の背景を理解し、1日でも早く、その人らしく生活・退院できるように、看護を行います。まだ診断のついていない患者を観察、看護を実践する中から、情報収集力、状態をアセスメントする力を有します。突然の事故、病気となった方や家族の不安や動揺は 計り知れません。迅速な診断・診療の補助と同時に、そのような患者・家族に寄り添った説明、対応、看護ができるよう心がけています。
 また、看護スタッフはDMAT隊員として、BLS・ACLSのインストラクターとして院内外でも活躍しています。