国内・国外留学
ベルギー留学記
2023年10月~2024年9月の1年間、ベルギーにて臨床ならびに研究留学してまいりましたので、その報告をさせていただきます。
①ベルギーについて
ベルギーと聞いてヨーロッパのどのあたりかパッと出てくると、旅行好きか、将又世界地図に明るい方なのかもしれません。ベルギーはフランス、ドイツ、オランダに囲まれた古くからの交通の要衝に位置し、EU(ヨーロッパ連合)の本部が置かれるブリュッセルを首都とする小国です(図1)。各国へのアクセスも良く、ユーロスターを使えばロンドンやパリは2時間、オランダやドイツへも高速道路を使って1,2時間で行けるため日帰り旅行が可能です。飛行機を使えばヨーロッパ全域が3時間圏内という便利さです。
人口は約1000万人、国土は九州と同程度で、フランス語とオランダ語がメインの言語になります。歴史的な背景もあり、特に首都ブリュッセル(Brussels)には移民も多く、白人のみならず黒人や中東系、アジア人が入り混じっており、多種多様な文化を感じることができます。こうした背景からか皆とても親切なため、人種差別を含めた嫌な思いをすることは少なかったように思います。在留邦人は国全体で約6000人と少ないですが(参考;ドイツは約40000人)、ほとんどがブリュッセルにいるようです。その家族の小中学生が通う日本人学校もブリュッセルにあり我が子(小4と小2)も通学していましたが、全校生徒が約200人程度とコンパクトで、担任の目が良く届くためか都内の小学校より手厚い印象を受けました。
ヨーロッパで一般的に言えることですが、英語が堪能な人が多いため、日常生活において英語さえ使えればあまり困らないです(フランス語やオランダ語は習得が難しかったです、、、)。代表的な食べ物として、よく知られたベルギーチョコレートやワッフルがありますが、実はフリット(所謂フレンチフライ。ベルギー人はこう呼ばれることを嫌います)が有名で、街を歩けばフリット屋に簡単に出会え、手軽に楽しめるファストフードとして受け入れられています。大学の学生食堂では主食レベルでフリットを楽しむことができます(図2)。
図2:学食でフリットに囲まれる日々
学食のテイクアウト。驚くべき量のフリットです。ご飯だと思えば納得の配置です。
②留学の実際
臨床では、ベルギー北部に位置するアントワープ(Antwerp)にあるZNA Cadixという病院にて週2日間、ボスであるGeert Peersman先生の手術に全例手洗い、助手として参加していました(図3)。
図3:Geert Peersman先生と手術室風景
外の景色が見える手術室は初めての経験でしたが、案外悪くなかったです。
留学の前情報では膝の手術は何でもやるということでしたがまさにその通りで、TKAやUKA(PKA)から靭帯再建、骨切り術、半月板、外側支帯解離まで満遍なくやっていました。いずれもレベルが高く、自分自身の技術との差に愕然としました。驚くことに、肩関節鏡や前腕の慢性コンパートメント症候群(モトクロスレーサー)、手根管症候群やばね指といった疾患だけでなく、脛骨高原骨折や足関節骨折、鎖骨骨折、大腿骨近位部骨折などのORIFも執刀しており、予想以上にバリエーションに富んだ手術に参加することができ、学ぶ点が非常に多く、貴重な経験となりました。欧米ではあるあるなのかもしれませんが、執刀医であるPeersman先生は閉創時には手をおろすことがほとんで、TKAに至ってはインプランティングの段階になると「JUNYA、あとはよろしく」と言って次の患者に会いに行っていたのが印象的でした。それ故、閉創時は整形外科のレジデントと2人で手術するため、たわいもない会話をして過ごしたのが良い思い出です。Peersman先生の手術では必ず大音量で音楽(主にEDMのミュージックリスト)が流れているのですが、「麻酔科医や外回りスタッフの無駄な会話が聞こえてこないようにするため」というのがその理由であり、寡黙な?日本人との違いを感じました。
また、手術室ではレントゲンを確認せず、麻酔から覚めているのかどうかというタイミングで患者退室となるなど、若干乱暴なくらい入れ替えが早く、関節鏡メインの手術日だと夕方までで縦1列で10-12件の手術をこなすなど、流れるような手術室業務だったことも印象的でした。勿論、on-offはしっかりしており、手術が早く終わった天気の良い日はベルギービールを引っ掛けてから解散していました(図4)。日本ではなかなか真似することは難しいかもしれませんが、workaholicの代表格である我々日本人のお手本となる働き方ではないかと感じました。
図4:帰宅前のちょいビール 手術が終われば15時からでも飲み始めます。レジデントたちも仕事を切り上げるのが上手です。ボスのお気に入りはDuvelという銘柄でした。
研究面では、ブリュッセルから東へ20kmほどのルーベン(Leuven)にあるKU Leuvenという大学の研究室でキャダバーを使った基礎研究に従事しました。内容は外反膝(CPAK typeIII)における深屈曲時のlateral pivot motionの証明、というなんともニッチな分野でしたが、これまで誰も報告したことが無い分野に切り込むワクワク感を味わえたのはとても貴重な経験となりました。3Dモデルを扱うMimicsや3-Maticsの操作方法に四苦八苦しながらも、エンジニアたちと過ごし多くの議論をした経験は貴重な財産となったと思います。また、世界中の膝外科医が誰でも知っているJohan Bellemans先生とも共同研究という形で仕事をするという貴重な機会ともなりました。進捗報告の会議で何度か一緒になりましたが、質問が鋭すぎてもはや恐怖を覚えたのを昨日のことのように思い出します。ベルギーは献体が盛んなようで比較的容易にキャダバー実験に使用できる環境があるとのこと、また小国ゆえに医師同士の横のつながりが強く、疑問に思ったことや新たに研究しようと思うことをパッと相談していた場面に多く遭遇しました。こうした背景から、人口に比して数多くの研究結果を生み出していることがよく分かりました。
③留学のすゝめ
この報告書を読んで少しでも留学に興味を持った若手の先生は、兎にも角にも、明日にでもアクションを起こすことを勧めます。それは教授への相談でも良いでしょうし、英語論文を書き始めるのでも良いと思います。女子医大の医局はそうしたチャレンジを応援してくれる環境にあると思います。他の医局だと、留学希望を出しても「海外生活したいだけやろ」と言われ却下された話も聞きました、、、
今でもよく覚えているエピソードを一つ。留学直前の2023年8月、岡崎教授の手術に助手として入っていたとき、ふと「もうそろそろ留学出発だね、いいなぁ、羨ましい」と言われました。教授ご自身も当然留学には行っているわけですが、また行けるのであれば行きたいと思える、留学生活の良さが詰まった一言だったのだと思います。他の場面でも、留学を経験された多くの先生から同じような言葉をかけられましたが、楽しさや苦労の程度は違えど総じて留学に対するプラス評価を感じることができたエピソードだと思います。そして、私自身、同じような言葉をこれから留学先に向かう先生にかける気がします。
忙しい日本の臨床生活と違い、留学中は家族と過ごす時間が圧倒的に増えることも、留学の良い点だと感じました。ベルギーでは毎日一緒に夕食を楽しむことが出来ましたし、天気の良い週末には時間を気にせずに子供たちの希望に合わせてサッカーや野球をやれました(めちゃくちゃ日焼けしました)。旅行で各地を巡る十分な時間的な余裕が持てたのも、留学中の良い点だったと思います。
最後になりましたが、このような大変貴重な留学の機会を頂戴し、岡崎教授ならびに同門の先生方のご支援に感謝申し上げます。帰国したこれから、教室に少しでも貢献できるよう日々精進していきたいと思います。
伊藤 淳哉(2013年入局)
コード・ブルーの地で、外傷を学びに
2021年10月から1年間、日本医科大学千葉北総病院救命救急センターへ留学させていただきました。留学の目的は開放骨折や骨盤寛骨臼骨折などの重度外傷を学ぶためです。入局当初は脊椎や足外科を志しましたが、4年目に自ら経験した股関節脱臼骨折を機に、外傷の世界に興味を持ち始めました。ハイボリュームセンターへの憧れを抱いていたところ、業者さん伝いに北総病院のことを知り、その後北総病院の先生(大学時代の先輩)から直接話を伺い、岡崎教授がセンター長に掛け合ってくださったことで留学が実現しました。
北総病院は千葉県印西市のイノシシが出没する森の中にあり、成田空港まで目と鼻の先の印旛日本医大という、病院のためだけにあるような駅が最寄りです。1年間の留学期間をどっぷりと浸かるため、病院前の寮を借りましたが、おかげで色々な生活音が救急車のサイレンに聞こえるようになってしまいました。
北総病院救命センターの特徴は、サブスペシャリティー(整形外科班、胸腹部外科班、小児班、集中治療班)を持った自己完結型の集団で、外傷をメインに扱い、ドクターヘリを利用することで茨城県南部から千葉県北部の広大なエリアをカバーします。年間約2500件の三次救急搬送があり、その半分以上は外傷です。多くは交通事故、転落墜落による多発外傷かつ開放骨折です。また医療資源の活用や手術の適応は、全患者に対してフルスイングで、輸血100単位以上の使用や初療室での開胸開腹による心臓、肺、消化管の露出は日常茶飯事です。メディアではコード・ブルーやDr.コトーやなどの医療監修を担当し、撮影現場にもなっています。
最初の半年間は救命業務を、後半は整形業務を中心に研修しました。救命業務としては、救急外来ではJATECに基づいた診察法が基本となるため、真っ先に脊椎四肢外傷に飛びつく癖を矯正され、ICUではビクビクしながら機器を操作して鎮静と呼吸循環管理を学び、ドクターヘリでは、ドクターヘリエンジンスタート!のコールとともに山Pロードと呼ばれるヘリポートまでの道を走っている自分に酔いつつ、現場で冷や汗をかきながら初期治療と消防統率を含めたメディカルコントロールについて指導していただきました。
後半は整形外科班に専従し、毎日手術でした。班は私含め実働4人体制で、とても素敵な先生方のもと、多くの手術を執刀(約120件)させていただきました。これまで経験が乏しく、保存か転院を選択せざるを得なかった骨盤寛骨臼骨折を学ぶことができたことは大きかったです。今でも特別な手術があるときは教えてくださり、参加させていただくことが度々あります。
今回の留学を通じて、救命救急科と整形外科を学ぶこととなりましたが、初期対応で生死が別れる外傷では、両科をオーバーラップする知識が必要だと実感しました。高エネルギー外傷では整形外科領域以外にも頭部や胸腹部にも損傷が及ぶため、創外固定か一期的に固定か?出血を伴うものであれば圧迫かパッキングかTAEか?どのタイミングで、どこで行うか?など、両科の知識を統合したdecision makingが大切であり、整形外科処置も蘇生や離床を進ませる行為となるため、“全身状態が落ち着いてから”ではなく、初療時からの積極的な介入が必要であることを学ぶことができました。
慣れない救命救急業務、毎日のオンコール、一睡もできない当直、週1,2回は必ずある夜間緊急手術は、まだまだ短いながら医師となって一番厳しい1年間でしたが、ドラゴンボールの精神と時の部屋のようで、とても濃密で有意義な留学となりました。
後に当時のセンター長から、“関係性のない他大学の、しかも他科の主任教授から連絡を受けて驚いた”と伺い、あまり例のなかったことのようで、このような留学をお取り計らいくださった岡崎教授や関係者皆様に、この場を借りて心より深く感謝申し上げます。
2013年入局 吉野友晴
人工足関節をもっと学びたくて 〜危険な都市ランキング全米3位での超短期留学〜
2020年1月〜同年2月の2ヶ月間、米国メリーランド州ボルチモアに超短期留学させていただきましたので、そのご報告をさせていただきます。
2018年8月に新たな人工足関節(TM ankle™; ZimmerBiomet社)が本邦で発売開始となりました。当院ではこの手術を積極的に行っており、その手術手技の最先端を学びたいと考え渡米を決意しました。留学先はTM ankle™手術件数全米一のMercy Medical Centerで、TM ankle™第一人者であるLew C. Schon先生の手術・外来見学をさせていただきました。噂通りTM ankle™の症例数は圧倒的で、手術日はほぼ毎日1〜2件のTM ankle™手術を行っていました。重度の内外反変形、固定術からTM ankle™への変換、他機種からTM ankle™への再置換術など、非常に難しい症例も多数見ることができ、期待通りの成果を得ることができました。人工足関節以外にも多彩な足の手術を見ることができ、また、Schon先生は外来を非常に丁寧に行うため、足の診察方法・画像の読み方・治療法・手術のIC・MonsterやVIPへの対処法など、足診療のほぼ全てを学ぶことができました。
ボルチモアは全米第3位の治安の悪さと言われていますが、幸い危険を感じたことは一度もありませんでした。マリファナ臭がプンプンする場所や路上でご休憩されている方がいる地域はありましたが、無料バスに乗ろうが一人で歩きまわろうが極めて安全でした。ただ、それは危険と言われる地域に行かなかったためと思われます。
ワシントンD.Cが近いため、ワシントンウィザーズ(NBA)の試合を観に行ったりもしました。スタッフとして会場に入る機会をいただけたので、八村塁選手に会う(見かける?)こともできました。ただ、ハーフタイム中だったため写真を撮ったりサインを貰えるような雰囲気ではなく、選手が出ていった後にロッカールームの写真を撮るのが精一杯でした(無念)。NBAオールスターを観るためにシカゴにも行きました。さらにSchon先生の外勤先がニューヨークだったため一緒についていき、マンハッタンを片っ端から観光し、床屋で髪もNY流?に切ってもらうなど、公私ともに濃密な2ヶ月間でした。
今回の留学を通じて、他医師の手術・外来を見学することは、テキストや論文に記載されていないような細かいテクニックを学ぶことができ、非常に有意義であることを再認識しました。ぜひ今後の診療に生かしていきたいと思います。
最後に、本留学に携わっていただいた関係者皆様にこの場を借りて深謝いたします。
東京女子医科大学 整形外科
矢野 紘一郎
Lew C. Schon先生(右)と筆者(左)
八村塁選手のロッカーの前で
研修医国際学会参加
ORSに参加してきました。
2020年2月8日から11日までアメリカ アリゾナ州のフェニックスで開催された、ORS(Orthopaedic Research Society)に参加させていただきました。大学から伊藤匡史先生、桑島海人先生、伊藤淳哉先生がポスター発表をされました。
本学会は基礎医学分野の学会であり、各国からの参加者が集っていましたが、日本人も多々見受けられました。英語に堪能ではなかったためposter session会場にいることが多かったですが、scientific sessionも活発な議論がされていました。整形外科の知識と英語力をつけなければという強い刺激になりました。
また、学会だけではなく観光もしてきました。毎晩先生方とイタリアンやメキシコ料理といったディナーを楽しみました。また、NBAの試合観戦も非常に盛り上がりました。フェニックスは植物園や熱気球体験が有名ですが、熱気球は予約後悪天候のため中止となり、その流れで植物園にも行くことはなく非常に残念でした。植物園は様々なサボテン(イメージ図)が観賞できるそうなのでお尋ねの際には是非どうぞ。松倉先生、松崎先生とオフィス街を回り、店探しなどして楽しみました。
国際学会にいくまでは私には縁のないものと考えていましたが、国際学会という世界と闘う舞台に立つことや、基礎研究への興味が湧きました。今後もこの気持ちを忘れずに研鑽を重ねていきたいです。
今回このような機会を与えていただいた、岡崎教授、引率して頂いた膝グループの先生方をはじめ、東京女子医科大学整形外科教室の先生方に心から感謝申し上げます。
西野直人(平成29年佐賀大学卒)
学会会場@Phoenix Convention Center
フェニックスの有数の観光地、植物園。※写真はイメージです。
バスケ会場は学会会場からも徒歩数分でした
ORS参加報告
2020年2月7日から2月11日までアメリカアリゾナ州のPhoenixで行われたORS(orthopaedic research society)に参加してきました。
ORSは年に一度開催される整形外科の基礎研究に関する国際学会です。当講座からは膝グループから伊藤匡史先生、桑島海人先生、伊藤淳哉先生がポスター発表されました。世界最大規模の整形外科基礎学会であり、同様の研究をしている研究者同士が熱心に意見交換をしている様子でした。 フェニックスの2月の気候は日中平均気温23度と温和で湿度も低く、良い避寒が出来ました。ホテル代節約のため、男3人同室で予約したのですが、部屋のメインベッドが1つしかないというトラブルはありましたが、争う事なく4日間の夜を過ごせました。
観光としては、NBAのレギュラーシーズン中であり、Phoenix SunsとDenver Nuggetsの試合を観戦しました。プレーはもちろん、ちょっとしたインターバルの時間やハーフタイムにも観客を巻き込んだイベントを用意していて、アメリカのエンターテインメント性の高さを感じました。
初の海外学会は、身近な先輩方が欧米人の前でも堂々と発表している姿を見ることができ、非常に大きな刺激となりました。
このような機会を与えてくださった岡崎教授、不在の間、病院業務をして下さった先生方や同期に感謝申し上げます。
松崎貴成(平成29年埼玉医科大学卒)
NBA観戦。伊藤J先生は飛行機の遅延で間に合いませんでした、、、
ある日の夕食
バスケ会場は学会会場からも徒歩数分でした
ORS参加を終えて
ORS(Orthopaedic Research Society)2020 Annual meeting に参加してきました
2020年2月8日から2月11日までアメリカのフェニックス(PHX)で開催された、ORS 2020 Annual Meeting に参加させていただきました。大学からは伊藤匡史先生、桑島海人先生、伊藤淳哉先生がポスター発表されました。世界規模の基礎学会ということでアメリカだけでなく世界中から各分野の医師が集まっており、闊達な討議が行われていました。
「基礎」という言葉に苦手意識がありましたが、発表の中には人工関節感染や骨折治療過程における分子の働きなど日常診療に関連する分野も多くあり、若輩者の自分でも興味を持って発表を聞くことができました。
またピッツバーグに現在留学されている田口将史先生(東医療センター)と昼食をご一緒する機会があり、留学にあたっての心構えや生活について伺うことができました。国際留学を実際にされている先生のお話は刺激的でありとても興味深い内容でした。
国際学会は今回初めての経験であり、国内の学会とはまた違った雰囲気を体験することができました。先生方が普段おっしゃっている「世界と戦う」現場を目の当たりにして、改めて自分の未熟さを感じると同時に、今後さらに研鑽を積む必要があると痛感いたしました。整形外科医として駆け出しの年にこのような貴重な機会を与えていた、岡崎教授、引率していただいた伊藤匡史先生、桑島海人先生、伊藤淳哉先生をはじめ、快く送り出してくださった東京女子医大整形外科教室の先生方に心から感謝申し上げます。
松倉真也(平成29年富山大学卒)
CAOS international 19th meeting at NY に参加してきました
2019年6月19日から21日まで、ニューヨーク(NY)で行われたCAOS international 19th meetingに参加してきました。CAOSはComputer Assisted Orthopaedic Surgeryの略でコンピュータ支援の整形外科手術システムに関する国際学会です。当科からは和田圭司先生が脊椎固定術におけるO-armとC-armの手術成績について発表されました。当たり前ではありますが、発表や質疑応答は全て英語で行われており、最先端の発表をされている国際学会の空気を肌で感じることができました。術前のCTからオーダーメイドのインプラントを作って手術に臨む発表などもあり、大変興味深かったです。
また、学会だけでなく、NYではしっかり観光して参りました。かの有名なセントラルパークを散歩し、「ホームアローン2」で出てきたプラザホテルにも行きました。ブロードウェイのミュージカルも鑑賞してきましたが、歌、ダンス、演技、演出、その場の全てに引き込まれ、息つく暇もないほどでした。
初の海外学会は、世界に向けて発表する場を肌で感じることができ、観光も楽しむことができ、大変有意義な時間でした。まだ整形外科医になって間もなく、発表もない私にこのような機会を与えてくださった東京女子医科大学整形外科医局と和田圭司先生、不在の間の病院業務をして下さった先生方や同期、丁寧な対応でニューヨークまで運んで下さったJALの方々にこの場を借りて御礼申し上げます。
大津匡弘(平成29年鳥取大学卒)
EFORT(欧州整形外科学会)に参加してきました
2019年6月4日〜9日の日程でポルトガルのリスボンで開催されたEFORT(欧州整形外科学会)に参加させていただきました。東京女子医大整形外科からは矢野紘一郎先生が人工足関節の成績について発表されました。国内学会にしか参加したことのない身からすると様々な国の先生方が集まるのは新鮮な光景で、海外ならではの予想外の質問もあり興味深かったです。小さくまとまらずに、今後はこのような国際舞台で戦えるようにならないといけないのだと痛感し、目が覚めるような思いでした。入局まもないこの時期に強い刺激を受けたことは非常に貴重な経験だったと思います。
そしてポルトガルは穏やかでのんびりとした雰囲気で、暑すぎず寒すぎず花が綺麗なちょうどよい時季でした。丘から赤い屋根の街並みを見下ろしたり、ヨーロッパならではの闘牛やファドを楽しむこともでき、充実した6日間となりました。このような機会を与えていただきました、岡崎教授、矢野先生はじめ女子医大整形外科学教室の先生方に心から感謝申し上げます。
小西真紅子(平成29年東京女子医科大学卒)
CAOS (International Society for Computer Assisted Orthopaedic Surgery)に参加しました
2019年6月19日~22日までアメリカのニューヨークで開催されました、CAOS(International Society for Computer Assisted Orthopaedic Surgery)に参加させていただきました。東京女子医大からは和田圭司先生がOアームを用いた手術についての発表をされました。コンピューター使用した各国の最先端の技術の発表について多くの発表を聞けました。様々な機械も展示されており、とても興味深いものばかりでした。特に印象的であったのは発表者のプレゼンテーションの堪能さです。進行のテンポがよく、動画を用いたりして工夫されており、気づいたら発表に引き込まれていました。
学会前後にはニューヨークの街並みの観光をさせていただきました。ニューヨークには様々な文化が集まっており、普段関わることができない色々な人達に関わることができ、大きな経験になりました。和田圭司先生にはいろいろな場所に食事に連れて行っていただき、ご自身のアメリカでの留学経験についてのお話などを聞かせていただきました。
初めての国際学会の経験でしたが、多くの素晴らしいプレゼンテーションを拝聴させていただき、いつか私も発表で参加したいという気持ちが強くなりました。このような機会を与えていただいた、和田圭司先生、そして快く国際学会へ送り出して頂いた岡崎教授をはじめとする東京女子医科大学整形外科教室の先生方に心から感謝申し上げます。
山崎和明(平成29年 日本大学卒)
第20回欧州整形外科学@リスボンthe 20th EFORT Congress in Lisbon from 05 to 07 June 2019.に参加してきました。
2019年6月5日~7日までポルトガルのリスボンで開催された、第20回欧州整形外科学会(effort)に参加させていただきました。東京女子医大からは矢野紘一郎先生が足の人工関節についてポスター発表をされました。
本学会は欧州全土の整形外科学会であり、欧州だけでなく、中国といったアジアからも様々な分野の医師が集まっていました。各セッションにおいて、手、脊椎、膝など各分野ついて、欧州で活躍されている先生方の発表を聞くことができました。
国際学会は今まで経験したことがなく、国際学会の雰囲気を体感することができました。国際学会は私には縁のないできごとと考えていましたが、国際学会を体験したことで、再度この舞台に帰ってきたいと思うようになりました。そのために、今後はさらなる精進と研鑽を積んでいきたいと、気持ちを新たにすることができました。入局した年にこのような機会を与えていただいた、岡崎教授、引率して頂いた矢野先生をはじめ東京女子医科大学整形外科教室の先生方に心から感謝申し上げます。
熊木光貴(平成29年埼玉医科大学卒)