女性医師・研究者支援部門について

部門長挨拶

女性医師・研究者支援部門の発足にあたって

佐藤 麻子
佐藤 麻子
女性医師・研究者支援部門長
臨床検査科・特任教授

東京女子医科大学では、「医学の蘊奥を究め兼ねて人格を陶冶し、社会に活躍する女性医人を育成する」を建学の精神としています。女性医師・研究者は、出産や育児などのライフイベントとキャリア形成に重要な時期が重なるため、その時期における適切な支援が必要です。東京女子医科大学では、卒後様々な状況において困難に直面する女性医師が診療を継続し、研究を遂行するための支援システムを構築してきました。

優れた女性医師・研究者の育成を行い、育児支援と女性医学研究者のモデルを育成する目的で、2006年度からの文部科学省科学技術振興調整費を受けて「保育とワークシエアによる女性医学研究者支援」を実施してきました。2009年度からはさらにこの事業を発展させ、子育てなどのライフイベントと診療・教育・研究を両立しつつキャリア形成を継続できる環境を整備するための組織として、「女性医師・研究者支援センター(現、女性医師・研究者支援部門)」が発足しました。子育て支援、勤務環境の改善、生涯教育・研究への支援を軸として、厳しい時期にも医学研究と医療を継続する、という各人の意識改革にもつながるように、子育てと研究の両立実施が可能な体制を構築し発展させてきております。

具体的には、①女性医師・研究者の勤務環境の整備、②一般保育、病児保育、学童保育など保育支援による次世代育成、③男女共同参画モデルとして他大学・社会への啓発、④学内・学外の女性医師・研究者同士の情報交換、⑤ワーク・ライフ・バランスの浸透などが行われてきました。前部門長である斎藤加代子先生が構築なさった支援システムを維持・発展させ、指導的立場となる有能な人材が様々な事情でキャリア形成を中断することがないような体制を整備していけるよう、「女性医師・研究者支援部門」のメンバーとともに努力していく所存です。皆様からのなお一層のご支援を賜りますようお願い申し上げます。