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【開催報告】彌生塾セミナー「女性研究者応援~みんなちがってみんないい~」を開催しました(7/19)
2019年7月19日(金)、第1病棟第4会議室にて彌生塾セミナー「女性研究者応援~みんなちがってみんないい~」を開催しました。当日は女性医師・研究者17名の参加がありました。
講師には、東北大学/副学長 大学院医学系研究科発生発達神経科学分野教授 男女共同参画推進センター長であり、女性活躍についての講演活動を精力的にされている大隅典子先生をお招きしました。
セミナー前半には、大隅先生のこれまでの経歴や現在の研究を専門とされた経緯などについてお話しがあり、その研究生活の中で、国籍・性別・年齢を問わず様々なメンターと出会い、人脈を築かれて研究者としてのご経験を高められていったお話しをしてくださいました。また、参加者へ向けて、学会での質問方法や自身を印象付けるコツなどについてもアドバイスされ、研究者として活躍するために必要な人脈の広げ方について具体的なお話しをしてくださいました。
後半には、国内と諸外国を比較した女性研究者の現状について数値をもってご説明されました。その中で、女性の就業率と出生率について触れ、「女性が働くから子供が少なくなる」という思い込みを否定し、女性の就業率が高いほど出生率が上がるデータを国別さらには(国内)地域別に分けて示し、ご説明されました。出生率が減少する要因としては、女性の就業ではなく、男性の家事・育児に対する関与の低さが影響しているというデータを提示し、男性の働きすぎによる家事・育児への不関与が少子化の原因であると指摘しました。男性にとっても女性にとっても働きやすい職場にしていくことが、これからの少子化対策には必要であるとのお話しをされました。上位職登用にかかる女性側の問題としては、ポジティブに管理職につくことを望まない傾向にあるアンケート結果を示され、「酸っぱいぶどう」(自分にはふさわしくないと諦め、心の平安を得る)や「白馬の王子様症候群」(他者依存的願望)などの心理的傾向について指摘しました。社会に出てから男女に与えられる仕事内容に差があったり、評価に差があることを繰り返し経験していくことが、女性の心理的傾向に影響を及ぼす要因の一つとなっていることについてもお話しをされました。
女性研究者が自分らしく活躍するためには、ステレオタイプな思考に囚われることなくライフプランを策定し、歩みをとめることなくキャリアを積んでいくことが重要であるとお話しをされ締めくくりとなりました。
セミナー最後の質疑応答では、多くの手が挙がるなど熱気あふれるセミナーとなりました。
参加者からは
・大変勉強になり感銘を受けた Powerを頂いた
・研究を行いたい気持ちが増えた
・自ら様々な機会を作ることが大切だと感じた
・研究職のキャリア構築、とその現実・課題について知ることができ、期待以上であった
などの感想が寄せられました。
なお、彌生塾セミナー「女性研究者応援~みんなちがってみんないい~」はe-ラーニング公開予定です。(現在準備中)
(e-ラーニング→https://www.netlearning.co.jp/clients/TWMU/top.aspx)
※本セミナーはダイバーシティー研究環境実現イニシアティブの事業と連携し実施しております。
◆彌生塾では、塾生・本科生を募集しています。
・彌生塾主催のイベント(セミナー・講演会など)への優先参加
・希望者へのキャリアカウンセリングなど
【対象】学内の女性医師・研究者(大学院生を含む)および学内外の本学卒業生、本学医学部生
★詳細・申込はこちら→http://www.twmu.ac.jp/yayoijuku//recruitment/
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