研修医、診療科とも各自の希望があると思われるが、厚生労働省の要求に応えるためには全体で統一した研修カリキュラ
ムを組まなければならない。研修到達目標を満たすため高度に専門特化した診療科、基本診療科は初期研修に組み入れてい
ないが、それらの診療科を志望する場合は第2年次中期以降及び第3年次以降のカリキュラムで十分に考慮すべきである。
協力型研修病院が管理型研修病院として独自に研修医を募集する場合には、それぞれの病院が許される定員の中でカリキ
ュラムを形成する必要がある。たとえば、東京女子医科大学附属第二病院(第二病院)は独立した管理型研修病院であるが、
本院とは相互に協力型研修病院となっており、一定数の研修が可能である。相互に補完を求める場合は、東京女子医科大学
病院(本院)を主たる研修病院とする研修医の一部は3ヶ月を第二病院で、第二病院を主たる研修病院とする研修医は少な
くとも6ヶ月を本院での研修を原則とする。研修内容と期間を下記の表に記載するが、受け入れる診療科の事情や研修の実
効を挙げるため、研修希望者の員数や時期を研修センターで調整することの了解を前提とする。
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(1)基礎研修期間:必須研修期間に含まれ、研修医の希望を考慮した上で研修センターが指定する内科もしくは外科に
おいて研修を行う。内科1,2は異なる診療科を選択すること。
(1),(2),(3),(4):必須研修期間であり、厚生労働省の要求する研修到達目標を達成するためには内科6ヶ月、外科3
ヶ月、救急診療部門3ヶ月が妥当と思われる。必須研修は研修初年度に行うのを原則とする。研修効率を向上させ
るためローテーションの順番を変更することは有り得ることを了解の上、以下の診療科から選択する。登録の際に、
本院を主たる研修病院とする研修医の一部は3ヶ月を協力型研修病院で、協力型研修病院を主たる研修病院とする
研修医は少なくとも8ヶ月を本院で研修を行う。
内科:本院(一般内科、呼吸器内科、内分泌内科、血液内科、消化器内科、循環器内科、糖尿病内科、腎臓内科、
神経内科)、第二病院内科、青山病院内科、至誠会第二病院内科
外科:本院(一般外科、心臓血管外科、消化器外科、呼吸器外科、腎臓外科)、第二病院(外科)、
至誠会第二病院外科
救急診療部門:本院(救急救命センター、救急診療部外来、一次診療外来、麻酔科、中央ICU)、
第二病院(救急医療科、麻酔科)、至誠会第二病院救急診療部門
(5),(6),(7),(8):選択必須研修期間であり、産婦人科、小児科、精神科、地域保険・医療の分野を選択する。
標準研修期間は1ヶ月、希望する1分野については選択研修期間を利用して延長することが可能である。診療科お
よび分野は任意に選択して良いが、時期については研修センターによる調整に従う。各分野は以下の中から選択す
る。
産婦人科:本院(産婦人科、母子センター)、第二病院(産婦人科)、至誠会第二病院産婦人科、聖母会聖母病院
小児科:本院(小児科、循環器小児科、腎小児科)、第二病院(小児科)
精神科:本院(精神科)、多摩中央病院、秦野厚生病院
地域医療・保健:本院(一次診療外来、緩和ケア病棟)、新宿区保健所、中野区保健所、世田谷区保健所
膠原病リウマチ痛風センター外来、 成人医学センター外来、新宿恒心クリニック、
立正佼成会佼成病院、埼玉県済生会栗橋病院
(9),(10),(11):選択研修期間であり、過去の18ヶ月間で不充分だと思われる研修の充実を図るために診療科や分野を
選択することが可能であり、到達目標に達したと判断する研修医は将来の専門領域に向けて当該診療科や関連診療
科を選択することも可能である。登録時に決定できないときは空欄でも差し支えない。
(注)原則として、研修2年目の9月までに自己評価を行い、必要があれば研修カリキュラムの修正を申請すると
同時に、3年目以降の進路を決定し、研修センターに協力を要請する。