お知らせ

2016年02月22日 スウェーデン国王および王立科学アカデミーが本学TWInsに

 2月17日(水)スウェーデンのカール16世グスタフ国王、在日スウェーデン大使および王立科学アカデミー視察団の産官学代表者30数名が、科学技術交流の視察行事として本学先端生命医科学センター(TWIns)を訪問されました。

 本学からは吉岡俊正理事長、岡野光夫特任教授、および先端生命医科学研究所の教授、研究者等でお出迎えし、理事長による歓迎ご挨拶、岡野教授による細胞シート再生医療の研究説明に続き、TWIns内の細胞シート自動培養加工装置(T-Factory) や細胞培養・組織工学関連の実験施設、開発が進む細胞シート関連装置・デバイス等を見学して頂きました。先端生命医科学研究所を核とする細胞シート再生医療研究がTWInsにおいて本格的な産学連携体制を築き、6つの疾患分野で着実にヒト臨床を成功させると共に、産業化に向けた技術開発にも積極的に取り組んでいる成果を御覧頂いた上で、本学関係者も加わり、参加者全員で先端医療の研究開発拠点の在り方や産学連携の課題について活発な意見交換を行いました。最後に視察団代表者であるLeif  Johannsson IVA会長から総括挨拶を頂きました。


 翌2月18日にはグスタフ国王が記者会見を行われ、本学での「再生医療向け細胞シートを実際に見て非常に感銘を受けた」と印象を述べられました。
    
 スウェーデン王立科学アカ デミー(IVA)は、1984年以降22回に亘り産官学の高官による国際視察団を組織し、スウェーデン国王の参加を得て海外の主な企業や研究所を訪問し、科学技術連携やアイデア交換を推進するロイヤル・テクノロジーミッション(RTM)を実施しています。日本への訪問は、1985年と1990年に続き今回が3回目となります。

 
 本学のスウェーデンとの関係は、2000年日瑞バイオナノワークショップの継続開催を岡野教授が支援されたことを起点とし、2010年にはスウェーデンカロリンスカ研究所および同大学病院との友好連携関係を結び、本学にて世界初の臨床研究として成功させた「早期食道癌の内視鏡的切除後の口腔内粘膜細胞シート再生医療」の技術指導および連携研究を行っております。既に2012年から現地において10例の食道再生治療(Hospital Exemption Treatment)に成功しており、現在日欧での企業治験を準備中です。
 
 スウェーデンはライフサイエンス分野の世界的リーダーであり、本学細胞シート再生医療研究や国際連携活動が、同国の産官学リーダー及び王室との更なる親密な繋がりにより世界的に発展していけますよう、本学の研究者一同、更に努力を続けてまいります。

右:グスタフ国王