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概要

シンシアNo.9

医療最前線院内ラウンドを行う寺崎教授と医療安全推進部のスタッフ。けでなく、現場の悩みを聞き出して一緒「医療安全学内連携会議」が始まった。に考え、適切と思われるアドバイスをしな出席者は、女子医大病院をはじめ東医がら改善意欲を促すようにしています」と療センター、八千代医療センター、成人いう。ICUの看護師から悩みを引き出し医学センター、東洋医学研究所、膠原たのもそうした姿勢からだ。病リウマチ痛風センター、遺伝子医療セ病棟のナースステーションをラウンドしンターの女子医大学内全7医療施設のた伊藤美代子看護師長は、“チームス医療安全担当者22人。全施設に共通テップス”という研修が現場でどう生かさするテーマや課題について、夜遅くまでれているかという確認も怠らなかった。活発に意見が交わされた。チームステップスとは、チームで医療安全を医療安全学内連携会議は、女子医推進するためのツールであり、女子医大大の医療安全・危機管理部が主催しての医療安全・危機管理部が中心となっいるもので、毎年5・8・11・2月の年4回てその研修に力を入れている。ヒアリング開催されている。医療安全・危機管理した看護師から、「ツーチャレンジルール部は、医療安全に関する標準化や学内(一度伝えてうまく伝わらなかった場合、医療施設間の連携・協力体制の構築をもう一度伝えるというルール)を実践し、業務に役立てています」との回答を得た伊藤師長は、顔をほころばせていた。医療安全推進部には毎日、医療安全日報が報告されてくる。それらをチェックし、場合によっては現場へ出向いて調査したりするのも同部の重要な役割である。寺崎教授は、「医療安全に対する意識が現場に浸透しつつあります。さらに意識を啓発する取り組みを企画し、実施していきたいですね」と抱負を語った。目的に、2015年4月に設置された。加藤多津子部長は、「2015年10月から施行された医療事故調査制度を学内に定着させるための統一的なガイドラインの策定を皮切りに、各医療施設の医療安全管理体制に関する情報収集を進め、学内連携会議の開催にこぎつけました」と振り返る。そして、「学内に医療施設が複数あることが、医療安全を考えるうえで大きなプラスとなっています。ある施設で行っていることがとても効果的だという“気づき”があれば、それを他の施設にも取り入れていくというように…」と、連携・協力の成果を語る。加藤部長は、“チーム医療なくして医療安全なし”との考えから、前述したチームステップスの研修も積極的に推進している。「これまで受講した人たちの反応はすこぶる良く、業務に役立つという評価が多く寄せられています」と加藤部長。すでに学内の医療施設すべてで研修が行われているが、受講者はまだ限られている。「チームステップス研修は全職種を対象に実施すべき」といった声も上がっているだけに、「全施設の全職員が受講してくれることをめざし、これからも研修を継続していく方針です」とのことだ。このように、“オール女子医大”の総力を挙げて医療安全に取り組み、その文化の醸成を推進しているのである。“オール女子医大”で医療安全を推進2017年11月14日。夜のとばりが下りた午後7時から、第1病棟3階の会議室で女子医大学内全7医療施設の医療安全担当者が集まって行われた「医療安全学内連携会議」。Sincere|No.9-2018 09