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概要

シンシア No.7

オシャレなクリニックの外観をバックに中島院長とツーショット。下平レディスクリニック・中島由美子院長の診察に立ち会う実習生のYさん。ランチタイムも中島院長と一緒に楽しく食事。心配せずに婚期を逃さないでください」というアドバイスに、一同笑顔でうなずいていた。次は大坪茂氏の「女医と結婚して」という講話。「妻が院長になるほどバリバリ仕事をするとは思っていませんでした。家事もこなしてくれて、何もしない私は妻に頭が上がりません」という話は実習生の笑いを誘い、結婚観を考える一助となったようである。実習2日目も、午前中は三軒茶屋病院の2人の女性医師と懇談しながら病棟内を見学。午後は医薬品メーカーによる薬品説明会に出席したあと、千代田区紀尾井町のホテルニューオータニ内にある関連施設・東都クリニックを訪れた。人間ドックを主体とした快適な院内を見学後、皮膚科の竹内瑞恵医師の診察場面に立ち会った。竹内医師は大坪由里子氏と同期生。「一生診療に関わっていけるのではないかと思い、皮膚科医の道を選びました」という竹内医師の話は、実習生たちの参考となったに違いない。実習を終えた4人の学生からは、「1人の女性医師に付いて回るのをイメージしていましたが、たくさんの先輩の話が聞けてとても充実した実習でした」(T.N.)、「どの先生も自分のスタイルを持っていて、ポジティブに仕事をされているのが強く印象に残りました」(M.S.)、「大坪院長は楽しそうに仕事をされていて、器の大きさを感じました。私も大いに見習いたいと思います」(S.S.)、「結婚して出産すると復帰が難しいと思っていましたが、それを支援する環境が整っているところがあるのを知って希望が持てました」(M.F.)といった感想が聞かれた。患者さんと医師の距離の近さを実感一方、下平レディスクリニックでは、K.Y.さんが中島由美子院長からマンツーマンで実習を受けた。同クリニックは中島院長の父親が開業(当初は下平クリニック)した医院で、現在は婦人科を専門としている。中島院長は1982(昭和57)年に女子医大を、86(同61)年に同大大学院を卒業後、女子医大病院や同第二病院(現・東医療センター)、至誠会第二病院などに勤務。そして95(平成7)年に下平クリニックに転じ、2004(平成16)年から改称した下平レディスクリニックの院長を務めている。同クリニックを実習先に選んだYさんは、その理由について「母が院長先生を信頼し、理想の女性医師と評しているからです。検診で子宮がんを疑われた母が中島先生の診察を受け、子宮がんではないときっぱり診断されたのです」と説明する。女子医大を卒業し、現在糖尿病センターの内科医として勤務しているYさんの姉も、ロールモデル実習で中島院長にお世話になったとのことだ。2日間、中島院長に付き添って診療の様子を見学したYさんは、「先生が患者さんにやさしい笑顔で接しながら話を傾聴されている姿がとても印象的でした。地域の“かかりつけ医”として信頼されているのがよく伝わってきました」という。また、「女性の苦しみや悩みを和らげ、救ってあげられる医師になりたいという思いが、実習を通してさらに強くなりました。結婚と出産を見据えたライフプランを考えるうえでも、先生は理想のロールモデルでした」と振り返る。「私は時間をかけて患者さんの希望を聞き、一緒に治療方針を決めるようにしています。そこが病院との違いであり、患者さんとの距離が近いといわれるゆえんでもあります。Yさんがそのことに気づいてくれたら幸いです」そう語る中島院長はYさんについて、「礼儀正しく、一生懸命実習に取り組んでいました。医師は患者さんに笑顔で接することが大事ですが、Yさんはなによりも笑顔が素敵です。きっと、誰からも好かれる女性医師になってくれるでしょう」と評してくれた。Sincere|No.7-2017 15