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概要

シンシア No.7

実習生を受け入れた三軒茶屋病院の大坪由里子院長と面談。子育て中の伴野医師に従って院内を見学。義母である大坪公子名誉院長も女子医大出身で、ロールモデル実習にはいち早く賛同している。したがって、二代続けて実習生を受け入れているわけだ。病院を運営している医療法人社団大坪会は、都内をはじめ関東一円にさまざまな医療関連施設を擁している。そうした施設の見学や多くの女性医師との交流、さらに大坪茂氏による「女医と結婚して」というユニークな講話まで組み込まれているのが、実習プログラムの大きな特徴だ。2日間の実習の初日、午前9時半に三軒茶屋病院を訪れた4人の学生たちは、まず大坪院長と面談。実習内容とタイムスケジュールについて大坪院長が説明し、「みなさんに幸せになってほしいからロールモデル実習を引き受けています。生き方や考え方の違ういろいろな女性医師と接する中から、そのヒントをつかんでください」と挨拶した。午前中は女子医大出身の伴野麻悠子医師、坂東美和医師とそれぞれ懇談。伴野医師は目下子育て中で、週に4日間、午前9時から午後5時45分までの勤務である。「子育て中も働き続けたいと希望していたところ、大坪院長が快く受け入れてくださいました。院長からは子育て中の働き方や家事のノウハウをたくさん学んでいます」という伴野医師の言葉は、実習生たちの将来に対する漠然とした不安を拭うものだったようだ。坂東医師は結婚後、外交官夫人となって海外へ渡ったため、1年間医師の仕事から遠ざかったことがある。そうした経験談と、「患者さんと接するときは五感を駆使してより多くの情報をつかむことが大切。そうすれば自ずと次の手を早く打つことができます」という話に、実習生たちは興味深く耳を傾けていた。仕事と家庭を両立できることを確認午後は2015(平成27)年秋にオープンした関連施設・東都三軒茶屋クリニックへ移動し、40台のベッドサイドコンソールを備えた最新鋭の人工透析施設を見学。ホテルのようなアプローチとロビー、明るく清潔感あふれる透析室などに、実習生たちは一様に目を見張っていた。見学後、透析担当の加藤麻衣医師と懇談。加藤医師は女子医大出身ではないが、2人目を妊娠中でまもなく産休に入るとのこと。「産休・育休で仕事から離れると復職できないのではないかと不安でしたが、ここは定時勤務で仕事と家庭を両立できる職場です。子どもができても仕事を続けられる環境が整った施設が増えつつありますから、みなさんも女性医師との結婚について語った大坪茂氏を囲んで。笑顔で話しながら実習先の関連施設へ移動。東都クリニックの皮膚科・竹内医師の診察の模様を見学。14 Sincere|No.7-2017