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概要

シンシア 2014.No.3

ふれあいレポート病院ボランティア【病棟編】患者さんの話し相手をする。プレイルームで小児患者さんの遊び相手。配膳や患者さんの話し相手をしていますボランティア活動のおかげで命拾い東京女子医科大学病院でボランティア活動をしていたからこそ命拾いをしたという男性がいる。86歳のIさんは1年前、患者として女子医大病院を訪れた。受診予定の診療科の予約が取れていなかったため、病院ボランティアの窓口である患者サービス室のスタッフに相談した。すぐに受診相談の看護師に取り次いでくれ、病状を説明すると循環器内科での受診を促された。そこで検査を行うと、心筋梗塞と診断され緊急入院、手術となったのである。「自覚症状はほとんどありませんでしたが、病状はかなり進んでいたのです。患者サービス室のスタッフと懇意でなかったら、どうなっていたか分かりません。まさにボランティア活動をしていたおかげです」と語るIさんは、病棟の入院患者さんの話し相手をするボランティア活動にいそしんでいる。ときには自身の経験談を交えながら患者さんを励まし、逆に大病から生還した患者さんにパワーをもらうことも少なくないという。人の役に立っていることの喜びを実感病棟でのボランティア活動は、こうした入院患者さんの話し相手のほか、身の回りの手伝い、小児患者さんの相手、配膳、デイルームの清掃・整理などがあげられる。取材日に西病棟B6階のプレイルームで小児の入院患者さんの相手をしていたSさんは、「大人の患者さんだけでなく子供の患者さんにも接する機会があり、そのつど新しい発見があります。私も入院経験がありますが、話し相手がいなくて寂しい思いをしましたので、私たちボランティアをどしどし活用していただきたいですね」とアピールする。ボランティア活動を始めてまだ日が浅いYさんは、病室からレントゲン室へ向かう車椅子の患者さんに付き添ったとき、「人のために何かやろうという気持ちがあるだけで偉いと思う」といわれ、「少しは役に立っているんだなと実感しました」と話す。Yさんは20歳代と若いにもかかわらず体調を崩し、体力づくりのためもあってボランティア活動を始めたが、そうした患者さんの声が大きな活力になっているという。ボランティア歴11年のUさんは、「亡くなった夫がこの病院でお世話になり、恩返しのつもりでボランティア活動を始めました。それまで専業主婦でしたが、ボランティアとして働くことがいかに喜びをもたらしてくれるかということを、ここでの活動を通して知りました。自分の健康のためにもなります」と、ボランティア活動の意義を語ってくれた。入院患者さんへ食事を届ける。デイルームのアイスディスペンサーを清掃。患者さんの身の回り品の買い物を手伝う。「ボランティア活動」に関するお問い合せは東京女子医科大学病院患者サービス室TEL.03-3353-8111(代表)まで。22 Sincere|No.3-2015