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概要

シンシア 2014.No.2

健康維持・予防セミナー糖尿病学習入院血糖をコントロールし自己管理を促す東京女子医科大学糖尿病センター5階のデイルーム。初春のある日、そこには他の入院患者さんとともに専門のトレーナーから運動指導を受けているY.M.さんの姿があった。□不規則な生活を改善し食事の管理を再確認Mさんが糖尿病と診断されたのは30年前。以来、ずっと女子医大病院で治療を受け、年に1回の割合で入院生活を送る。入院期間中は栄養指導や運動指導を受けたり、「糖尿病教室」という講義を受講したりして、糖尿病についてのさまざまな学習をする。「私は仕事の関係でお客様と一緒に外食したり、夜遅くまでお付き合いする機会が多く、生活が不規則になりがちで、食事の管理がどうしても甘くなってしまいます。いわゆる血糖コントロールがおろそかになるわけです。そこで年に1回、人間ドックに入る感覚で入院し、チェックを受けながらコントロールするようにしています」こう語るMさんは、入院すると約2週間、病院で生活する。その効果について、「入院中は仕事から解放され、お客様と接することもないため、不規則な生活が改善されます。また、あらためて糖尿病について学ぶことにより、食事の管理もきちんとしなければと、気が引き締まります」と指摘する。こうしたMさんのようなケースは、“糖尿病学習入院”ともいうべき入院形態であるが、女子医大病院ではあらかじめ入院日を決めた短期の学習入院システムを設けている。糖尿病教室曜日講義内容月曜日糖尿病とは火曜日糖尿病の合併症水曜日日常の諸注意(Sick Day Rule)木曜日糖尿病の治療金曜日薬物療法について※随時運動療法および運動指導集団栄養指導曜日指導内容月曜日食事療法の基本木曜日合併症予防と対応(食事から)□専門スタッフによる“チーム医療”を推進血糖コントロールを主目的とした短期学習入院は、日曜日入院~土曜日退院の7日間コースが基本となっている。1週間の入院中に、1病型の確認、2血糖コントロールの現状把握、3インスリン分泌能・抵抗性の評価、4糖尿病合併症の重症度の評価、5栄養指導・服薬指導を含む糖尿病教育、6治療内容の再検討などを集中的に行う。糖尿病教育については、月曜日から金曜日まで毎日行っている「糖尿病教室」と、週2回の「集団栄養指導」を通じて、糖尿病に関する基本的な知識や食事療法、薬物療法などをしっかり身につけられるシステムとなっている。糖尿病教室には、20 Sincere|No.2-2014