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最近、「小さな創の手術」「内視鏡下手術」「鏡視下手術」「穴を開けて行う手術」など様々な名称で紹介されるようになった手術治療方法の一つです。内視鏡下手術とは、あくまでも手術であり、胃や大腸のいわゆる胃カメラや大腸カメラなどの消化管の内腔を観察してポリープを採る種類のものとは異なります。
胸腔鏡下手術風景
これまでは、腹腔(胃、大腸、肝臓、胆嚢、女性付属器など)あるいは胸腔(肺、縦隔、心臓など)、後腹膜(腎臓、副腎など)の手術をするためには大きな創でお腹(胸)を開いて、外科医が直接眼で見るために明かりを入れたり、直接手を入れるなどして手術操作を行っていました。そのため20から30cmの大きな創が必要でした。しかし、手術用光学機器、手術機器の進歩により3mmから2cm程度の穴を数カ所あけることにより大きな創と同様の手術が出来るようになってきています。
体の中を見るカメラの種類によってお腹の場合は腹腔鏡下手術、胸の場合は胸腔鏡下手術といいます。最近話題になっている「ロボット手術」もこの内視鏡手術の更に進歩したものです。
腹腔鏡、胸腔鏡ともに比較的古くから観察することを目的とした検査として用いられてきましたが、実際に手術として用いられるようになったのは、1986年に小型のテレビカメラの開発によりテレビモニターを見ながら手術ができるようになり、さらに、1990年に入り自動縫合器という手術機器の開発によります。
1992年より腹腔鏡下胆嚢摘出術、胸腔鏡下自然気胸手術にはじまり、現在では消化器外科手術(胃がん、大腸がん、ほか)、呼吸器外科手術(肺がん、縦隔腫瘍、ほか)、小児外科手術、婦人科手術、腎泌尿器手術(腎臓移植手術、腎臓がん、ほか)、整形外科手術(側湾症、関節手術、ほか)、内分泌系手術など多岐にわたり、積極的に「小さな創の手術」に取り組んでおります。
さらに、手術支援ロボットを用いた「ロボット手術」も行うようになりました。
従来から行っている手術と同じ事を創を小さくすることにより、術後の創の痛みなど苦痛を減らすことができます。従来の手術では皮膚の内側にある筋肉を大きく切断する必要がありましたが、内視鏡下手術では、筋肉は少し押し広げられるだけで機能的にも、美容的にも優れています。
次のようなことがあげられます。
内視鏡下手術はテレビカメラを用いて2次元のモニターの画像を見ながらの手術のため誰でもができる手術ではなく、トレーニングを積んだ外科医でなければできません。
また、同じ病気であっても個々の患者さまの病気の状態によって適切な手術法を選択する必要があります。当院では積極的にこの内視鏡下手術に取り組んでいます。詳細、ご不明な点、ご質問は各診療科にご相談下さい。
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