医療情報

1.HIS (Hospital Information System/病院情報システム)

当院では2003年6月の総合外来センター開設に伴い電子カルテ化を進めました。その後、2014年1月に日立電子カルテシステムから富士通電子カルテシステムへ移行しました。2022年1月には本システムの再更新が行われて、 現在、外来と入院で、1か月あたり数十万件の診療情報を記録管理しています(令和3年度統計より)。

電子カルテ運用のおおきな利点は、診療情報を各部門で共有できることから患者状態の確認が容易になるということです。 さらに、各部門へのオーダリング機能や画像閲覧・検査結果・投薬データなども統制管理できることから診療時の利便性を向上させることができます。

現在使用している富士通電子カルテシステムの中央放射線部門オーダリングマスターは、JIRAとJAHISが中心となって定めた医療放射線分野の標準コードであるJJ1017にて作成されています。

2.RIS (Radiology Information System/放射線科情報システム)

RISとは放射線装置による検査・治療の予約から検査結果までの管理を行うシステムのことです。
患者情報や予約情報などの内容をHISから取得し各モダリティへ転送し、さらにその情報を管理・運用します。

電子カルテシステム運用開始時に富士フィルム医療ソリューションズ(当時は横河医療ソリューションズ)のRISを導入しました。 その後、2014年1月の電子カルテシステムへの移行に併せて完全なフィルムレス運用に対応できるシステムに移行し、2022年1月には本システムの再更新が行われました。

本システムは、大容量の画像サーバーを保持し、各診療科へHISからの要求に応じた画像表示が可能です。
また、手術室やカンファレンス室では47インチ大画面モニタ接続による画像閲覧が可能であり、検査室・診察室などで必要に応じた画像を閲覧できるシステムになっています。

1か月の平均検査数はCT検査、MRI検査がそれぞれ数千件、PET/CT検査が数百件を数え、他モダリティからのデータと合わせて1か月あたり数百GBのデータをPACSサーバーで保存管理しています(令和2年度)。

また、緊急性が求められる手術室や救命救急などのポータブル撮影およびすべての病棟ポータブル撮影では、即時画像化が可能なFPDを用いた無線LAN経由の画像転送システムが構築されています。

3.血管撮影画像管理システム(Cardio Agent)

当院の血管造影検査室はハイブリッド手術室を含め9室あり、各検査室での心臓カテーテル検査画像の閲覧・レポート作成などを行うワークステーションが 2014年4月より本格運用されました。2022年1月には本システムの再更新が行われました。Cardio Agentは電子カルテから検査画像の閲覧が可能で、画像データを保管し、レポートを記録して電子カルテなどに 配信するシステムになります。

4.WorkStation

当院ではCT・MR・PET・血管撮影などの各モダリティからの画像情報を用いてクラウドタイプのシステムとしてworkstationと連携することで、 中央放射線部の各部門の端末から3D画像やモダリティ間のフュージョン画像などの多岐に渡った画像処理を行っています。

<現在使用しているworkstation>

VINCENT富士フィルム医療ソリューションズ
Syngo.viaシーメンス
ZioSTATION2ザイオソフト(アミン)
VINCENT
ZioSTATION2