1.概要
骨粗鬆症は骨の強度が低下し、骨折の危険性が高くなる病気です。骨強度の決定因子としては、一般に骨密度の割合が70%(骨質は30%程度)と言われています。 骨の強度の重要な要因である骨密度を測定することで骨粗鬆症の診断や治療効果の経過観察、また骨折危険性の評価が可能です。
本院では、1日約20件、月330件、年間4,000件の検査を行っています。骨粗鬆症治療の新薬などに関してのさまざまな治験に取り組んでいます。 また、近年では腰椎正面と大腿骨の2部位での骨密度測定が『骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン 2015年版』によって推奨されています。
2.特色
骨量測定にはさまざま方法があり、測定原理、測定部位、得られる骨量の指標、測定精度、測定時間や被ばく線量などの基本特性が異なります。 当院ではDEXA法を用いています。DEXA法とはDual Energy X-ray Absorptiometry の略称で、2種類の異なるX線を使用して骨と軟部組織の吸収率の差で骨密度を測定する方法です。現時点では腰椎のDEXA法が最も信頼の高い(誤差が少ない)骨量測定法とされています。測定時間が短く、放射線被ばくが少ないという利点があります。
3.装置・検査方法の説明
使用装置
『GEヘルスケア・ジャパン社製Lunar iDXA』を使用しています。この装置は、高画質、 低被ばく、高精度が実現できるクラス最高レベルの装置です。
検査方法
腰椎、大腿骨頸部、前腕骨、全身骨の撮影から骨密度を計測します。
4.取り組み
医療安全
安全に正確な検査ができるように装置の品質管理を必須としています。危険予知トレーニングなどを通し患者さんの安全が保たれるように心がけた検査をしています。