医療機器中央管理
① 医療機器中央管理
・現在ME機器管理室を中心に臨床工学部では、人工呼吸器、セントラルモニタと送信機、ポンプ類など院内使用の医療機器のほとんどを電子化された台帳で管理を行っています。特に医療法上、厳重な管理を求められる5つの装置(人工呼吸器、除細動器、閉鎖式保育器、血液浄化装置、補助循環装置)については部内で連携し、日常点検はもちろんのこと定期点検実施もしくはメーカーへの依頼、不具合情報の院内周知など多岐にわたる対応を行っています。
・人工呼吸器の定期点検はメーカーに実施してもらう場合もあるが、院内で臨床工学技士が実施する方が多く、主にME機器管理室にて実施している。
②機器貸出
・上記中央管理装置のうち、人工呼吸器、輸液ポンプ、シリンジポンプなど13機種延べ約1400台の装置の院内貸出業務を行っています。電子カルテ端末とリンクした院内機器予約システムによる無人貸出を実施しています。
③医療機器研修
・院内の医療従事者への医療機器の研修について、ME機器管理室を中心に臨床工学部では年間150から200件の実機研修を行っています。
・医療機器研修は大きくわけて2つあり、新しい装置が院内で稼働する際の「新規導入機器研修」と、日常使用する装置や厳重な管理を求められる5つの装置に対する継続的な「一般研修」に分かれる。これらすべての院内研修に臨床工学部は関わっており、実機研修前に行うことの多いWEB上での事前学習資料の作成や実機トレーニングのインストラクターを務めています。
RST
・RST(respiratry support team・呼吸ケアサポートチーム)は院内の人工呼吸器装着患者への回診を通して、適切で安全な使用であるかどうかの確認、医療従事者側の負担軽減などを行うチーム医療です。当院では、集中治療医師、小児集中治療医師、小児科医師、呼吸器内科医師、口腔外科医師、専門認定看護師、理学療法士、臨床工学技士の総勢15名程度で構成されています。
活動内容としては週1回の回診とカンファレンスを行い、人工呼吸器の離脱、挿管チューブの抜去、在宅移行と最終的な到達点までのサポートを行っています。
病棟対応業務
・病棟対応として、病棟で使用する医療機器に対して、電話対応や現場での対応を行っています。セントラルモニタと送信機の対応では、病棟各所にある送信機の電波を受けるアンテナの不調と送信レベルの低下はモニタリングを不安定にさせるため、機器、アンテナ、送信のどこに不具合があるかを調べる必要があり、即時性と専門性が求められます。また、人工呼吸業務のうち、人工呼吸器患者搬送は非常に危険が伴うことから、院内の搬送については全例臨床工学技士の帯同が義務付けられており、各部門と連携をとり医療機器安全の担保を担っています。