顔面神経麻痺専門外来
当施設では、太さが0.18㎜(髪の毛と同じくらいの太さ)と非常に細い鍼を、麻痺側の顔面部(10ヵ所程度)を中心に5~10㎜くらい刺します。用いる鍼は、毎回使い捨てています。
鍼治療にはさまざまな方法がありますが、当施設では顔面部には15分程度の置鍼治療を行っています(置鍼とは刺した鍼を数分間そのまま置いておく方法をいいます)。
経験上、鍼治療を開始してから表情がよくなった、鍼の後は顔の動きが軽くスムーズになるといった訴えが多く、内出血や刺したときの痛みなどの訴えが稀にあるものの、問題となる副作用は認められていません。
私たちはこれまでの経験から、鍼治療には麻痺の回復を促す効果があると考えています。
発症からの日数や麻痺の程度などにより、鍼治療を積極的には勧めないケースもありますが、基本的にはどのような状況でも対応は可能と考えています。
顔面神経麻痺を担当する鍼灸師は、日本顔面神経学会のリハビリテーション技術講習をうけています。
※治療費は一般治療の料金となります。
挙児希望・不妊専門外来
およそ5組に1組が不妊で悩んでいるという現在では、原因がわからないことも少なくありません。
もちろん、女性が高齢になってから妊娠を望むことも一因と考えられます。
しかし、不妊女性は、「冷え」「疲れやすさ」「凝り」などの隠れた症状をお持ちの方が多くみられることから、「気血水」のバランスをうまく整えることが妊娠への早道かと思います。
ただ、高齢女性の場合や器質的な問題を有する方は、高度な生殖医療を併用しなければならないことも多いため、当施設では不妊カウンセラー資格を有する鍼灸師が専門外来にて治療にあたっています。
一緒に基礎体温表を確認したり、いま行っている不妊治療の不安や疑問などの相談しながら鍼灸治療が受けられます。
※治療費は一般治療の料金となります。
冷え専門外来
西洋医学では冷えをあまり重視しない面がありますが、多くの方が冷えに悩まされています。
冷えといってもタイプはさまざまです。
全身が冷えるケース、上半身はほてるのに下半身が冷えるケース、手足の指先が冷えるケース、自覚的には冷えていても触ってみると冷たくないケースというのもあります。
それぞれのケースに応じた鍼灸治療を実施します。
実際の治療では、温める効果のある灸治療を鍼治療に併用することが多くなります。
灸はセルフケアに利用できるものもあります。
その他にも赤外線治療器などの機器を併用していきますが、当施設では電気温鍼器と呼ばれる特殊な機器を用いており、腰部に鍼を刺した後にこの機器をかぶせて温めると、腹部や足先まで温まるという方が少なくありません。
※治療費は一般治療の料金となります。
小児鍼専門外来
小児に対する鍼は、江戸中期から関西地方で主に行われてきました。
一般的に小児鍼では、皮膚にうっすら赤味がさす程度に刺激を行うとされていますが、当施設では、こどもの皮膚の状態をよく観察して、反応のある部位や過緊張のある部位に、鍼を刺さずに撫でたり擦ったりする特殊な形状の器具を使って行います。
フェザータッチで行うことで気持ちのよい治療となっています。
小児鍼では緊張を緩めすぎることは過剰刺激となりますので、施術者の指の感覚を頼りに行う繊細な治療といえます。
小児鍼の適応は、夜泣き・疳の虫(キーキー騒いだり噛んだりすることも含まれます)・寝ぐずり・食欲不振・便秘・下痢・お乳の飲みが悪い・夜尿など多岐にわたり、新生児から小学校高学年まで幅広く対応できます。
ご家庭でお母様によるセルフケアをご希望の場合、何回か治療を受けていただき最適な刺激量を見極めてから、ご家庭で出来る方法を指導することも可能です。
※治療費は一般治療の料金となります。