第3版に挙げられた以下の特殊型は削除されました。
角化型扁平上皮癌
角化型扁平上皮癌は角化、癌真珠、細胞間橋を認めます。以下に角化型扁平上皮癌を示します。
上の左図の弱拡大で、腫瘍は胞巣を形成し、中心部に角化を認めます。右の強拡大で、細胞間橋と、細胞内角化を認めます。
非角化型扁平上皮癌
非角化型扁平上皮癌は、免疫染色により免疫染色の結果が陰性である大細胞癌との鑑別が必要です。p40, p63, CK5/6が陽性で、TTF-1が陰性です。
上図の腫瘍細胞は好酸性の細胞質を有し、特定の配列を示さずに増殖をしています。免疫染色の結果は、扁平上皮細胞マーカーであるp63が陰性ですが、desmocollin 3が陽性です。非角化型扁平上皮癌と診断します。
類基底細胞扁平上皮癌
定義:小型細胞が胞巣を形成し、胞巣辺縁で柵状配列を示す低分化な悪性上皮性腫瘍(純粋型)、あるいは扁平上皮癌(角化あるいは非角化型)の成分を有するが、類基底細胞癌の成分が50%を超える悪性上皮性腫瘍
類基底細胞癌は扁平上皮癌の形態像を欠きますが、免疫組織化学では扁平上皮細胞マーカーが陽性となります。
以下に基底細胞扁平上皮癌を示します。
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