看護のスペシャリスト
看護のスペシャリスト先輩たちへのインタビュー
クリティカルケア認定看護師は、2020年度から新たに始まった分野で救急看護分野と集中ケア分野を統合しています。それに加えて、「呼吸器(人工呼吸療法)関連」「栄養及び水分管理に係る薬剤投与関連」「循環動態に係る薬剤投与関連」の3区分の特定行為を組み込んだ認定看護師分野となります。
クリティカルな状態とは、突発的な事故や重篤な疾病、過大侵襲を伴う手術などによって、生命の危機的状態に陥っている状態で、心理的・社会的にも危機状態のことを指します。このようなクリティカルな状態にある患者様やご家族様に対して、来院時から退院、そして退院後の社会復帰まで考えたケアを提供していきます。また認定看護師には実践・指導・コンサルテーションの3つの役割があります。特定行為研修で学んだ臨床推論などを活かし、ベッドサイドでクリティカルな状態にある患者様の重症化回避と合併症予防、早期回復に向けた看護実践や指導などを実践しています。
小児科やNICUでの経験を通して、子どもたちの未来の姿、そしてそれを支える家族の人生について考える場面が多く、たくさんのことを学ばせて頂きました。ですが、学生時代からジェネラリストになりたいという想いを持っており、思い切って救命センターへの転職を行いました。
救命センターでも、救命後の患者様の社会復帰を支える看護が重要だと痛感し、日々のケアを行っている中で、集中治療後症候群(posinnsivcaresyndrome:PICS)のことを知りました。これは集中治療室(intensivecare unit:ICU)に入室中あるいはICU退室後に生じる身体障害、認知機能、精神障害のことを指します。このPICSを来院時(3次救急搬送時)から予防することに注力し、患者様ご家族様にとっての「ハッピー」をチームで支えたいと思い、この分野を選択しました。
2011年
広島国際大学看護学部 卒業
聖マリアンナ医科大学病院 小児科配属
2013年
NICU(新生児集中治療室)異動
2016年
東京女子医科大学東医療センター(現 足立医療センター) 入職 救命ICU配属
2023年
クリティカルケア認定看護師取得 / 東京DMAT隊員取得
当センターは区東北部(足立区・荒川区・葛飾区)で唯一の大学病院であり、救急患者の搬送数も非常に多いです。さらに地域災害拠点中核病院としての役割も担っています。多忙ではありますが、多くの疾患や病態を学ぶことができます。また2年前に移転したばかりなので、院内も非常に綺麗で設備も最新のものが揃っていると思います。綺麗な環境で、超急性期の看護や災害看護について学びたいという方におすすめです。