研修及び入局希望の医師へ
01 医局の概要
東京女子医科大学附属足立医療センター内科は、昭和9年(1934年)開院の東京女子医学専門学校尾久病院を起源とする伝統ある内科教室であり、これまで数多くの医師を輩出してきました。令和4年(2022年)に発祥の地である荒川区尾久から現在の足立区江北へ移転し、足立医療センターとして新病院を開院しました。
足立医療センター内科は、大学病院としての高度専門医療と地域中核病院としての地域医療支援の両面を担っています。このため、各臓器別診療科による専門内科的な診療と各診療科が連携する総合内科診療を有機的に結びつけています。これにより、複数の疾患をもった患者さんを同一の病棟で短期間に適切に診療することが可能です。当科の研修医は専門領域のみならず全身を診ることのできる臨床内科医を目指し研修しています。
また、大学病院として専門分野を牽引する医師を生み出せる研究環境を有する内科教室であると自負しております。その結果、研修終了後も多くが当科のスタッフとなり臨床と研究を続け、後進を指導しています。
02 内科専門研修の概要・研修内容
専門研修の概要
当科では内科新専門医研修制度に準拠したカリキュラムでの研修を行っています。研修形式は通常の専門分野研修の他、希望に応じて選択分野のローテーション研修など個々のニーズに合わせた研修を行っています。さらに、市中病院や他大学での研修および国内外の留学も可能です。
1. 研修1年目
- 病棟業務:各専門領域の疾患症例を直接担当する。
- 各専門領域の一般的な検査手技・治療法を指導医のもとで実施する。また、基本的な手技・治療法に関しては単独で実施できるようになる。
- 指導医のもと各専門領域の緊急処置を自ら実施あるいは補助しながら、救急疾患を経験する。
2. 研修2年目
- 各専門領域の一般的な検査手技・治療法が単独で実施できることを目標に経験症例を増やす。
- 検査科にて内視鏡検査や超音波検査等の専門技術を習得する。
- 各専門領域の救急疾患患者の診療、救急処置等を自ら実施する。
- オンコール業務(緊急カテーテル、緊急内視鏡検査、緊急透析など)を担当する。
3. 連携施設研修
研修3年目以降では連携施設において地域の第一線に立ち急性期医療と慢性期医療を経験することにより、地域医療や全人的医療を研修する。
週間予定 | |
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内科各領域指導医による専門レクチャー | 毎週火曜日 午後1時より |
教授回診 | 毎週火曜日 午後2時より |
研究発表、抄読会、症例検討会、医局会 | 毎週火曜日 |
診療班回診・カンファレンス | 週2-3回 |
臨床病理カンファレンス(CPC) | 適 宜 |
学会発表予演会 | 適 宜 |
研修スケジュール(例:腎臓内科志望)
1年目 |
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腎臓内科研修 |
2年目 | |
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腎臓内科研修 | 選択希望(循環器・消化器など) |
3年目 |
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関連病院等での地域医療研修 |
03 当科の専門研修の特色
臨床内科医あるいは専門分野での臨床のプロフェッショナルを養成するために必要な環境を提供しています。
- 研修の自由度が高い(後期研修医の希望通りのオーダーメイド研修)。
- 全国から医師が集結しており、出身校による学閥がない自由な雰囲気である。
- 豊富な症例数のなかで一般病院の疾患と大学病院の専門疾患を共に研修可能である。
- 全ての内科のサブスペシャリティを有する専門医が揃っており、各専門医と研修医との距離が近く専門医からの教育が受けやすい。
- 総合内科医のみでなく、複数の内科領域の専門医が取得可能である。
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大学病院であるため指導医の数が圧倒的に多く教育システムが充実している。
内科新患プレゼンテーション(週一回)、内科総回診(週一回)、各専門分野回診(週一回以上)、週一回の研修医のためのクルズス:ランチョンセミナー
医局会での抄読会・症例検討会・研究報告会・死亡報告・CPC
国内および国際学会予演会 - 東京女子医科大学女性医療人キャリア形成センターの女性医師復職支援の研修施設でもあり、多くの女性医師が臨床研修・臨床教育で活躍している。
04 専門医研修医カリキュラムへのリンク
東京女子医科大学後期臨床研修制度 基本領域募集プログラム
基本領域募集プログラム募集要項
募集要項東京女子医科大学足立医療センター内科(診療案内ホームページ)
診療案内ホームページ足立医療センター内科専攻医募集動画
動画を見る05 当科研修の魅力と修了後の進路
多くの大学病院は近年、臓器別高度専門医療を行うために内科は細分化されています。現在、各診療科が連携して総合内科診療を行える内科医局は少数となっております。しかし、現代の日本では高齢者数、高齢者の割合が増加し、複数の疾患が相互に関連した複雑な病態を呈する患者が多くなり、総合的に内科診療ができる能力が確実に求められています。さらに総合的な内科診療能力だけでなく専門的な高度な医療も同時に求められています。しかし、現実的にはこのような社会ニーズを担保できる研修システムを有している医局はなかなか見当たらないのが現状です。
そのような社会ニーズを考えると、各専門医が集まり自由に診断・治療について議論できる臨床の場が求められていると考えました。大学病院である我々が考える総合内科研修とは、臓器の専門分野を持ちながら全ての内科分野の専門医と症例の検討をすることで、内科全ての分野の診断・治療を最先端の医療知識に up to date し、患者にとっての最良の医療を模索できること、自分の専門分野について最先端医療を行い専門医としての技量を磨いてゆくこと、さらには、他の専門医に対する教育をお互いに行ってゆくことだと考えました。我々の医局の最大の魅力は、現代の社会ニーズにマッチした専門医研修に加え、臨床内科としての知識の up to date と複数疾患を有する患者に最良の医療を模索ができる体制を有している点だと思います。
06 見学案内・入局相談
見学案内
年間を通じて医学部生及び初期研修医向けの病棟及び外来診療の見学を随時受け入れております。見学内容、日時についてもご要望を可能な限りお受けしています。入局説明会を行う際には当ホームページのお知らせに掲載致します。
また、東京女子医科大学には出身大学に関係なく全国から意欲ある医師が集結し勤務しています。他の医療施設で研修を終了した医師も随時受け入れておりますので、当科での勤務や入局希望があればご遠慮なくご相談ください。
問合せ先
〒123-8558 東京都足立区江北4-33-1
東京女子医科大学附属足立医療センター 内科医局
03-3857-0111(病院代表)
naikagm_a.ao@twmu.ac.jp
07 よくある質問
学位は取得できますか?
可能(乙種)です。
また、本学の大学院に進学し、後期臨床研修を当科で行うことも可能です(甲種)。
他科(放射線科、麻酔科、救命救急科など)をローテーションできますか?
可能です。ローテーションの期間は内科病棟の人員やローテーション科の状況を考慮して決めます。
私は循環器内科だけの研修をしたいので他の診療グループをローテーションしたくないのですが?
専門領域に固定した研修も可能です。
他病院への出向はありますか?
研修期間中は内科学会の専門研修に準じ、他病院で一定期間地域医療研修を行う必要があります。なお、後期研修終了後は出向はなく当院で常勤医として勤務します。
当直(院内)の回数はどれくらいですか?
おおよそ月3~4回程度になります。
院外の外勤先や当直先はありますか?
外勤先も豊富にありますので、本人の希望に応じて紹介致します。
近く結婚予定の女性医師です。妊娠・育児中のサポート体制はどうなっていますか?
東京女子医科大学は女性医師への勤務サポートが大変充実した医療機関です。多くの女性医師が育児をしながら勤務しています。例えば妊娠中は当直を免除するなど配慮されます。また、育児中の勤務時間、業務内容は希望に応じ時短勤務への変更も可能です。