東京女子医科大学 足立医療センター 内科について
01 ごあいさつ
現在の日本は世界で最も高齢化率が高い国であり、今後も高齢化が進んでゆく状況となっています。そのため複数の疾患を併発している高齢者の診察の比重がますます増えることとなり、複数の疾患を同時に診療する総合内科としての技能がますます求められてきています。当科は大学附属病院としては珍しく総合内科形式をとっており、腎臓、消化器、循環器、脳神経、糖尿病、血液、膠原病、呼吸器の各専門医と総合診療科の医師が集い、同じチームとして診療を行っています。そのため、複数の疾患を併せ持つ高齢者医療にも十分に対応できる体制となっています。初診のトリアージでは総合診療科の医師が担い、各専門医がその後の専門治療を行います。急性疾患から慢性疾患にも対応し、さらには異なる分野の医師が議論しあう総合力を持っているのが特徴です。また、 診断・治療するために欠くことができない専門性と総合力という2つの要素を同時に兼ね備えているのも特徴です。
学生教育、研修医教育にも力をいれており「臨床の女子医大」を担う若手医師の育成および女性医師の再教育にも多大な力を注いでいます。総合内科専門医だけでなく内科の各サブスペシャリティの専門性もほぼすべて取得可能な教育施設となっています。患者さんにとっても、医師の教育研修機関としても現在の日本に求められている診療体制を構築しています。
医療で最も大切なことは患部ではなく「ヒトを診る」ことであり、常に患者のための医療という原点に立ち返って医療を展開できる組織でありたいと思っています。大学病院としての高度医療にも対応しつつ地域医療にも貢献し、患者さんにとって良い医療とは何かを常に追求して診療を行っていきたいと思っています。
東京女子医科大学 教授
足立医療センター 内科 部長
小川 哲也
主任教授紹介
平成2年3月 | 関西医科大学医学部卒業 |
平成2年5月 | 東京女子医科大学附属日本心臓血圧研究所 循環器内科入局 |
平成4年5月 | 同 第四内科(腎臓内科)入局 |
平成4年3月 | 横浜労災病院内科出向 |
平成10年7月 | 東京女子医科大学第四(腎臓内科)内科助手 |
平成23年4月 | 同 東医療センター 内科 講師 |
平成24年2月 | 同 内科 准教授 |
平成29年4月 | 同 血液浄化部診療部長 (兼務) |
平成30年9月 | 同 内科 教授 |
令和 4年 4月 | 附属足立医療センター (移転で名称変更) 内科 教授 内科 診療部長・血液浄化部 診療部長 |
令和 6年 4月 | 同 副院長・教授 内科 診療部長・血液浄化部 診療部長 |
所属学会
- 日本内科学会 (評議員、指導医、専門医、認定医)
- 日本腎臓学会 (評議員、指導医、専門医)
- 日本透析療法学会 (監事、評議員、指導医、専門医)
- 日本高血圧学会 (FJSH, 指導医、専門医)
- 日本プライマリ・ケア連合学会 (指導医、認定医)
- 東京女子医科大学学会 (評議員)
- 日本循環器学会
- 日本動脈硬化学会
- 急性血液浄化学会
- 日本リウマチ学会
- 日本糖尿病学会
- 国際腎臓学会ヨーロッパ腎臓・透析・移植学会
Editorial Board Member:
- Renal Replacement Therapy (the official publication of the Japanese Society for Dialysis Therapy)
- Biomedical materials and Engineering
専門領域
- 臨床腎臓病学、高血圧、透析療法、腎疾患と動脈硬化、心腎連関
- 研究分野: 心・腎血行動態、腎微小循環、血管石灰化、動脈硬化 腸内細菌 ウロモジュリン
趣 味
- 旅行、スカッシュ、ピラティス、音楽
夢
- 陶芸、建築などモノづくりにかかわり、学生の頃の夢を再び追いかけてみること
- 多言語を習得し、それぞれ国の人達と現地の言葉で交流すること
02 診療科の特長
内科領域の高度専門医療
- 内科の主要分野である消化器、循環器、呼吸器、腎臓、膠原病、神経、血液、内分泌代謝・糖尿病等の専門医が在籍しており、多様な内科疾患の診療が可能です。
- 心臓カテーテル、消化器内視鏡、血液透析、脳卒中、リハビリテーションをはじめとした専門性の高い領域の検査、治療も行っています。
- 幅広い疾患に対応できるよう総合診療科の医師も共同して診療に従事しています。
超高齢化社会に対応できる幅広い総合診療能力
- 当院の内科以外の各診療科とも連携することで、プライマリ・ケアから救急外来まで通常の内科領域を超えた幅広い医療を提供しています。
- 在籍医師は専門領域に加えて幅広い総合内科診療能力も有しており、複数の疾患を抱える高齢者にも適切な医療を提供できます。
地域医療支援の中核となる診療体制
- 常勤・非常勤・研修医を合わせて約50名が診療に従事しており、24時間体制で診療を行っています。
- 地域の病院・診療所との緊密な医療連携を推進します。
研修指導体制
- 伝統的に医局員はみな教育熱心であり、学生、研修医から非常に人気の高い診療科です。
- 内科各領域の専門医プログラムはもちろん、プライマリ・ケア医を目指した総合診療専門医を育成するプログラムも選択可能です。
- 医局員の国内外での学会発表や論文投稿を積極的にサポートしています。
- 東京女子医科大学には出身大学に関係なく全国から意欲ある医師が集結し勤務しています。他の医療施設で初期・後期研修を終了した医師も受け入れておりますので、当科での勤務や入局希望があればご遠慮なくご相談ください。
03 沿 革
1930年 | 本学校風会が尾久隣保館を借りて無料診療事業を実施 (学生実習指導の場とした) |
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1934年 | 7月 | 東京女子医学専門学校尾久病院として開院 岡本陽七教授のもと内科診療が始まる |
1936年 | 4月 | 東京女子医学専門学校第二病院と改称 |
1950年 | 3月 | 東京女子医科大学附属第二病院と改称 |
1962年 | 11月 | 山田喜久馬教授着任(1979年3月に定年退職) |
1968年 | 5月 | 山田喜久馬教授、第二病院院長に就任 |
11月 | 渡邊晴雄助教授が内科主任に就任 | |
1973年 | 10月 | 渡邉晴雄教授、部長に就任 |
1989年 | 10月 | 内科Ⅰと内科Ⅱに分離 内科Ⅰに渡邉晴雄教授(1993年3月に定年退職) 内科Ⅱに森治樹教授(1997年3月に定年退職) |
1993年 | 4月 | 須磨幸蔵院長(心臓血管外科・部長)が内科部長を兼任 |
12月 | 菊池長徳内科Ⅰ教授、部長に就任(1997年3月定年退職) | |
1997年 | 4月 | 内科学教室として再統合 |
6月 | 大川真一郎教授、部長に就任(2004年3月に定年退職) | |
2004年 | 4月 | 井上和彦院長(整形外科・部長)が内科部長を兼任 |
2005年 | 10月 | 東京女子医科大学附属第二病院より東京女子医科大学東医療センターに改称 |
2006年 | 5月 | 大塚邦明教授(部長)就任(2013年3月定年退職) |
2008年 | 12月 | 大塚邦明教授、東医療センター院長に就任 |
2013年 | 4月 | 佐倉宏教授(部長)就任(2022年3月定年退職) |
2022年 | 1月 | 東京女子医科大学東医療センターより東京女子医科大学附属足立 医療センターに改称(荒川区より足立区へ移転) |
4月 | 小川哲也教授(部長)就任 |