所長挨拶

 本研究所は社会人に対する医学教育「バイオメディカル・カリキュラム」の実施を主目的に1969年に医用技術研究施設として創設されました。1976年に医用工学研究施設、2001年に先端生命医科学研究所と時代に応じて施設名は変遷してきましたが、一貫として異分野融合・産官学融合による先端医療研究開発そしてそれを支え推進する人材育成をすすめてきました。これらの活動を通して数々の医療機器、生体材料を開発、そして近年では再生医療、インテリジェント手術室、スマート治療室など世界レベルの成果をあげております。

 また2008年には東京女子医大と早稲田大学による医工融合研究教育拠点である「東京女子医科大学・早稲田大学連携先端生命医科学研究教育施設」通称「TWIns」を設立、医理工薬融合体制による研究開発をさらに発展させるとともに、企業スペースを設けて産学の融合体制による先端技術開発を推進しています。さらにベンチャー企業との共同研究も積極的に進めています。若手の研究者が基礎・前臨床・臨床そして産業化の一連のプロセスを俯瞰的に見聞きできる環境を整備することで広い視野を持った融合型の研究者育成につながるものと考えています。

 当研究所は2019年に創設50周年を迎えることができました。令和元年を次の50年に向けたスタートとし、研究所の新たな歴史を築くべく医理工薬融合体制による研究開発をさらに発展させ、常に新しい医学そして医療産業の創出に向けた研究・教育を実施してまいります。また本学の特徴を生かし、世界に羽ばたける女性研究者そして分野を超えた融合型の研究者の育成にも尽力し、世界に誇れる研究所にしていきたいと考えています。研究所一同力を合わせて、未来の医療を切り開き、より多くの患者さんの救済に貢献すべく、「夢と信念」をモットーにチャレンジし続けて参ります。

東京女子医科大学先端生命医科学研究所

所長 清水達也

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