活動報告

マンスリーセミナー

マンスリーセミナー Vol.2 イベントレポート

マンスリーセミナー Vol.2が7月11日開催されました。
東京大学大学院工学系研究科 教授 染谷隆夫先生にご登壇いただき、「医療と融合する伸縮性センサの将来展望」についてご講演いただきました。

【開催報告】 未来医学研究会 幹事 関谷佐智子

小雨の降る7月11日の50期BMC未来学セミナーの後、「未来医学研究会主催 マンスリーセミナー Vol.2」が開催された。
今回は未来医学研究会会長清水教授と共同研究を行っている東京大学大学院工学系研究科 染谷隆夫教授による「医療と融合する伸縮性センサの将来展望」の講演ということで、15,24,33,37,42,43,45,49期のBMC修了生および現役50期BMC受講生、一般参加の方を含む30名弱により、開催会場のTWInsイノベーション推進室は中高年でひしめき合っていた(早稲田の学生さんも参加してくれました)。

前説で清水会長の未来医学の挿絵をどう描くかのMaster of ceremony (MC)の後、いよいよ染谷先生がご登壇された。

とても若々しく、優しそうな先生だった。超高齢化社会を見据えた情報アクセシビリティの向上が必要とされる中、ウェアラブルエレクトロニクス分野で先生はセンシング技術を追求され、モーションキャプチャを可能とした服で東大発ベンチャーを立ち上げられた。団体での作製依頼があるようで、将来センサ付き上着での動作管理や指導などが当たり前になるのかもしれない。特に編み物とか複雑かつ細かいモーションのキャプチャをリアルにしてくれると、とてもわかり易いのだろうが、上着では難しいだろうなと思っていた。すると先生はさらに、ナノメッシュ電極により極薄な肌に密着するセンサによる心電図と、細胞シート工学にて構築した心筋組織の拍動に追随するほど柔軟なナノメッシュセンサーによる拍動計測が実現していることを説明された。これなら指につけてキャプチャすると編み物が手に取るようにわかるのかもしれない。このような極薄センサは拍動だけでなく、涙や汗からの乳酸、血糖値測定などより応用が目指されている。針を刺さなくてもいいのはと ても魅力的だが、やはり血中のものと差があるので今後さらに解析が進むと糖尿病治療にとても有用かと思われた。柔らかさで人に優しいエレクトロニクスを実現するため、先生はラボの方々と今後も研鑽されるとのことだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

講演終了後は質問も相次ぎ、懇親会は短い時間であったが、染谷先生や清水先生およびBMC修了生などにより、今回のウェアラブルセンサも含め、未来での応用や医学について議論され、夜が更けていった。

PAGE TOP