東京都新宿区河田町 8-1
TEL:03-3353-8111(大代表)

後期臨床研修制度の紹介

目的

広く一般的診療能力を有した
専門領域の専門医の育成を目標とする。

一般目標
  1. 患者・医師間の良い信頼関係を築き全人的医療が行える。
  2. 専門領域の診療ばかりではなく広く一般診療を行う能力を備える。
  3. 医療倫理、医療安全など患者人権を尊重する。
  4. 多くの医療関連職種とのチーム医療を実践する。
  5. 社会の中の医療を認識し、生涯にわたり社会医学(疫学、予防、公衆衛生)を学ぶ姿勢を備える。

到達目標
  1. カリキュラムに定められた講義、実習およびプログラムに求められている臨床経験、処置、検査、手術を経験する。
  2. チームの一員として後進を指導する。
  3. 感染対策業務を実践する。
  4. 医療安全対策業務を実践する。
  5. 診療録管理業務を実践する。
  6. 保険医療関連業務を実践する。
  7. 臨床研究発表を施行する。
  8. 専門医資格取得のための症例を経験し、申請書を作成する。

責任者からのメッセージ

本田 五郎

東京女子医科大学病院
後期臨床研修制度委員会委員長
臨床研修教育部門担当 副院長
東京女子医科大学病院 消化器・一般外科
肝胆膵外科 教授・基幹分野長

東京女子医科大学後期臨床研修プログラムは特定の専門診療科に特化した基本的なスキルや知識を習得するための研修プログラムであり、後期臨床研修医は基本領域専門医資格を取得するために必要な経験を積むことができます。加えてより専門性の高い研修を同時に受けることができるのが、本学の後期臨床研修プログラムの大きな特徴です。

元来、東京女子医科大学は、心臓病センターや消化器病センター、糖尿病センターといった臓器・疾患群別センター制による診療組織形体で運営されてきました。センター制すなわち臓器・疾患群別に内科系、外科系をはじめ、関連する様々な科が融合した組織運営の中で、診断から治療まで一貫性のある知識とスキルを身に着けた専門医を数多く輩出してきました。その象徴であった本学独自の研修制度である「医療練士研修制度」は、1966年に創設されて以来、現行の後期臨床研修プログラムがスタートする2016年まで運用されていました。

本学はこの十年余りの間に医療事故や経営不振、学校法人のスキャンダル等によって社会の信頼を大きく損ないましたが、これと時を同じくして特色であった臓器・疾患群別センター制も崩壊しつつありました。しかし、2024年秋に大学理事を含むすべての指導層が入れ替わり、今、新生東京女子医科大学のためのグランドデザインの構築が、臓器・疾患群別センター制を取り入れる形で着々と進められています。

これに伴い、本学後期臨床研修プログラムも、基本領域専門医資格を取得するだけでなく、同時に、臓器・疾患群別に診断から治療まで一貫性のある知識とスキルを身に着けた専門医を目指すことが可能な“欲張りな”プログラムを目指して再構築していくことになりました。

新生東京女子医科大学は、東京新宿という日本のど真ん中でハイレベルな専門医を目指して後期研修に没頭したい若手医師を広く募集しています。

研修期間

初期臨床研修修了後原則5年間、研修期間中の休職の取り扱いに関しては、後期臨床研修医就業規則に準ずる。
なお、初期研修修了後、本学以外の研修施設において後期研修中の者は、希望する診療科によって、その研修内容や研修期間を本学研修期間の一部としてみなす場合がある。また、事情により途中休職の場合5年を限度として延長できる。

大学院・学位取得

大学院

後期臨床研修医の身分のまま、本学大学院医学研究科に入学することができる。後期臨床研修医大学院生として講義・実習を受け,学位審査の後に博士号(甲)が取得可能である。

学位取得

後期臨床研修医大学院生以外でも、各講座の教授・基幹分野長・研究指導者との協議のもと、学位審査の後に博士号(乙)の取得も可能である。