我が国において、がんの罹患数と死亡数は過去40年以上にわたり増加し続けており、その要因は人口の高齢化にあるとされています。そのため、高齢の方にも肉体的負担が少なく、比較的短時間で全身を広く調べることができ、しかも精度の高いがん検査法の普及が求められています。
がんのPET[*1]検査(FDG[*2]-PET検査)は、これらの条件を満たすブドウ糖の代謝を利用した画像診断法です。今世紀はじめに臨床の現場に登場しましたが、以来、有用性が広く認識されるようになり、現在では多くのがんの診療に欠かすことのできない重要な検査法となっています。
FDG-PET検査は上に述べたような大きな利点がありますが、どんながんでも発見できるということではありません。がん検診として受診される場合でも、臓器やがんの特徴により、PET検査が不得意とするものがあるため(本HP「PET検査の注意すべき点」をご参照ください)、会社などで受診される一般健診・人間ドックを補うものとしてPET検診を利用されることをお勧めいたします。
本HPでは、FDG-PET検査の概要、当院におけるがん検診の内容、さらに医療機関向けにより専門的な内容について順次解説をしています。皆様がPET検査を有効にご活用いただく一助となれば幸いです。
[*1] PET ペット: Positron Emission Tomography(陽電子放射断層画像法)の頭文字を簡略化したもの
[*2] FDG フルオロ・デオキシ・グルコース:放射性フッ素で標識したブドウ糖