医学部

実験動物研究所

概要

医学・生命科学研究において、生体内における遺伝子機能を解析するためには、動物個体を用いた実験が必要となる。当施設は2017年に初代専任教授として本田浩章が赴任し、2018年に「実験動物中央施設」から「実験動物研究所」に名称変更され、新しい学内研究所として教授1名、講師1名、助教1名が中心となり研究・教育活動を行なっている。
2017年に動物実験室にマイクロマニュピレーター、倒立顕微鏡、マイクロフォージ等の発生工学関連機器が設置され、2018年に東京女子医科大学として初めてのノックアウトマウスが作製された。その後も、学内や学外の大学・研究所からの依頼に応じて、ゲノム編集技術を用いて数多くの遺伝子改変マウス(ノックアウトマウス、ノックインマウス、コンディショナルノックアウトマウス)の作製が行われており、またその補助技術として、体外受精、受精卵凍結、融解、移植も行なっている。今後も遺伝子改変マウスの作製・解析を通じて個体レベルでの遺伝子機能の解析を行うと共に、ヒト疾患モデル動物の作製を行い、疾患の病態生理を解明と共に新規治療法の開発を目的として実験を行う。

教育内容

1、授業
学内:
セグメント2「遺伝と遺伝子」において「癌遺伝子と癌抑制遺伝子」および「個体を用いた遺伝子改変実験」の授業を行なっている(本田)

学外:
広島大学客員教授、お茶の水女子大学非常勤講師として学部学生および大学院学生に「遺伝子改変マウス」および「血液内科学」の授業を行なっており、また早稲田大学「医学入門講義:遺伝子改変マウスの技術とその応用」も担当している(本田)

2、講習、セミナー
学内:
全学動物実験者を対象に「動物実験講習会」を行なっている。また、新たに動物実験を行う大学院生を対象に、大学院初期総合カリキュラムとして「動物実験の基礎知識(講義と実習)」を行なっている(本田および職員)

その他学外からの依頼に応じて様々な大学、研究所、研究会等において「遺伝子改変マウスの作製と応用」についてセミナーを行なっている(本田)

研究内容

1)ヒストン修飾因子変異マウスを用いた造血幹細胞老化と造血器腫瘍発症機構の解析
2)ヒストン修飾因子変異マウスを用いた泌尿器腫瘍発症機構の解析
3)ヒストン修飾因子変異マウスを用いた脳神経発生異常の解析
4)ヒストン修飾因子変異マウスを用いた生殖細胞老化機構の解析
5)核内転写因子変異マウスを用いた造血器腫瘍発症機構の解析
6)ユビキチンリガーゼ変異マウスを用いた造血器腫瘍発症と悪性化機構の解析

スタッフ紹介

教授
本田 浩章
専門領域
血液内科学
腫瘍生物学
発生生物学

講師
岩崎 正幸
専門領域
血液腫瘍学

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